◆ファーム・リーグ 阪神―オリックス(18日・SGL)
映画「栄光のバックホーム」で元阪神・横田慎太郎さんを演じた俳優の松谷鷹也(32)が18日、ファーム・リーグの阪神―オリックス戦(SGL)の試合前にトークショーとファーストピッチセレモニーを行った。この日は23年に脳腫瘍のため28歳の若さで他界した横田さんの命日。
松谷は生前に横田さんから譲り受けたグラブを手に、故人も身にまとった背番号24のユニホームでマウンドに立った。センター方向を約10秒間見つめ、力をもらったかのように全力で速球を投げ込んだ。「命日というタイミングで呼んでいただいて、特別な一球になりました。慎太郎さんが大好きだったので、一緒に投げる気持ちで全力でやらせていただきました」と瞳を潤ませながら振り返った。
横田さんとは生前から映画化にあたっての取材を通じて親交を深め、今も2ショット写真をスマートフォンの待ち受けにしている。「慎太郎さんのおかげでいろんな経験をさせていただいているので、慎太郎さんと一緒に頑張っていきたい」と忘れることはない。初対面時の記憶も鮮明で「『病気の時にいろんな人に助けていただいたので、これから自分がそういう人の助けになりたい』と。本当に僕の目を真っすぐにうそ偽りないというか、100%のそういう言葉を聞いたのは印象に残っています」と思い出を語った。
セレモニー前にはトークショーにも登場。映画の公開前と公開後の変化については「本当にたくさんの方から、インスタグラムやXのDMで感想をいただいたので、その感想を見て毎日泣いていました」と明かした。自分の目で見てきた横田さんを、映画を通してもう一度、追体験するような気持ちで演じていたという。
昨年9月26日にも甲子園で始球式を行い、その後、歴史館で横田さんが入団時に記した「日々成長」の色紙を目にした。「その言葉はすごい大事にしています。横田慎太郎さんのおかげでやっと(俳優人生の)スタートラインに立ったなと思います。最初の作品でこれだけ多くの方の心に響くような作品に出られたので、これからもたくさんの人にいい影響を与えられるような作品だったり、役にまた巡り会えたらうれしいなと思っています」と天国に思いをはせてほほ笑んだ。(古田 尚)
◆松谷 鷹也(まつたに・たかや)1994年1月22日生まれ。神奈川県出身。32歳。小学3年から野球を始め、学法福島では投手。肩を壊して常盤大を中退後、モデル、タレント活動を開始。21年、映画「ブレイブ―群青戦記―」に出演。25年11月から芸能事務所アービングに所属。「栄光のバックホーム」では第50回報知映画賞の新人賞を受賞。
◆栄光のバックホーム 阪神に2013年のドラフト2位で入団し、将来を期待されながらも21歳で脳腫瘍を発症して引退を余儀なくされた横田慎太郎は、引退試合で奇跡のバックホームを見せる。壮絶な人生を描いた物語を映画化。横田を松谷鷹也が、献身的に闘病を支える母・母・まなみさんを鈴木京香が演じた。主題歌は、横田の登場曲だったゆずの「栄光の架橋」。監督は「20歳のソウル」の秋山純。2025年製作。

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