日本大の自転車競技部は25日、活動基盤の強化ならいびに長期的な発展を目的として、8日に一般社団法人クリムゾン・サイクリングアカデミーを設立したことを発表。同部において一般社団法人を設立するのは初。

同部の監督で、アカデミー代表を務める我妻敏氏はこの日、都内で行われた会見で「学生が安心して競技に打ち込み、その力を発揮できる環境を整えていきたい」と思いを込めた。

 自転車競技は機材の購入、維持費に加え、国内外への遠征など、競技活動を継続する上で大きな費用を要する。材料の高騰もありバイク1台購入するのに、70~80万円かかり、大会で使用するタイヤなどその他の機材も合わせれば「250万円は簡単に飛ぶ」と我妻氏。さらに東京を拠点にし、レース出場で新潟、長野など全国に遠征することもたびたびあり、多額の費用がかかる。そのため、他競技に比べても、経済的な理由で競技継続や入部を断念せざるを得ないことも少なくないという。

 同部に所属している木綿崚介さん(2年)は「高い機材や遠征費を親に負担してもらっている。個人の問題ではないところで競技を続けることができない仲間もいる。競技を続けていくことが大変だと思っています」と実情を説明した。

 また、同大は競輪・オートレースの車券販売や競輪場の統括運営事業などを展開する株式会社「チャリ・ロト」との連携開始も発表。同社はヘルメット、サイクルボトル、練習着を学生に提供し、ロゴを掲出する。その他、競技活動への経済的支援やインターンシップの実施など学生のキャリア形成支援などを行う。石原洋輔代表取締役は「競技とキャリアの両面から学生を後押ししたい。

当社としても自転車競技のファンの方にチャリ・ロトを知っていただく機会になる」と見据えた。木綿さんは「経済的な不安や卒業後のキャリアへの不安が少しでもなくなり、競技にもっと集中できる状況になればいいな」と語った。

 日本大の自転車競技部OBで競輪とロードレーサーの“二刀流”で選手を続ける沢田桂太郎は「最初は機材の調達が大変。お金もかかるし、遠征も全国各地を回ったので、親に苦労をかけた」と学生時代を振り返った上で「今回の提携により、多くの選手や保護者がもっと競技を頑張って行く状況(心持ち)になったらいいな」と、競技の発展を願った。

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