◆テニス ▽全米オープン予選最終日(28日、米国・ニューヨーク)

 【ニューヨーク28日=吉松忠弘】世界ランキング157位で、20歳の坂本怜(IMG)が、全米本戦初出場を果たした。今季限りでの引退を発表し、全米が4大大会最後となった元世界4位の錦織圭(ユニクロ)に6-4、7-6のストレートで勝ち、4大大会としては今年の全豪以来、2度目の本戦入りとなった。

本戦1回戦では、同95位のアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア)と対戦する。両者は坂本の0勝1敗だ。

 最後は、坂本最大の武器、時速220キロのサービスエースだった。錦織は全く動けなかった。錦織の望みを絶ち、坂本は後継者として名乗りを上げた。錦織の4大大会最後の相手として名前を残し「悪くないっすね」。その先には「圭君と並べる名前になっていきたい」と前を向いた。

 相手が錦織だったのは「USオープンでやっているのを見られなくなると思うと複雑だった」という。滑り出しは緊張で硬く、0-2とリードを奪われた。しかし、「負けて、もともとぐらいの気持ちで入ったのが良かった」と、少しずつ緊張が解けてストレート勝ち。19本のサービスエースをたたき込んだ。

 この日は勝ったが、まだ錦織を超えたなど思ってもいない。

「近づけば近づくほど遠いなって。別に近づいてもいないと思うけど」と謙遜だ。ただ、錦織が「将来トップ10に入ってほしい」と話したことを聞くと、「グランドスラム優勝したいと思っているんで、その期待に応えたい」と胸を張った。

 ともに日本テニス協会の盛田正明名誉顧問が設立した盛田テニス基金の支援を受け、米フロリダにあるIMGアカデミーに留学した先輩、後輩だ。試合前、錦織は「どんな結果になろうと、尊敬できる選手なので(受け入れる)。ほかの日本人の選手とやるよりかはいい」と話していた。

 坂本にとっては、「錦織選手を見てすごく憧れた。夢を見させてくれたので、今度は僕が夢を見させたい」と、錦織はテニスを始めたきっかけだった。錦織が引退を発表したときには、自身のSNSで「大好きです」とメッセージを送っていた。

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