タレントの武田久美子(58)が、9日に写真集「Sango」(講談社)を発売した。23年ぶりの写真集となった同作では、20代の頃と変わらぬプロポーションを披露。

伝説となった「貝殻ビキニ」の再来を思わせる。今、この時期に写真集を出すことになった理由や最愛の娘への思い、そして今後の芸能活動への意欲などについて語った。(高柳 哲人)

 人生の新たなステージを踏み出そうとしていた武田に、まさにピッタリのタイミングで舞い込んで来たのが「Sango」出版の話だった。1年ほど前、40年来の友人でもある女性編集者が、米サンディエゴにある武田の自宅を訪れた。

 「その際に古いアルバムを見ていたら、彼女が携わってくれた23年前の写真集の撮影時のスナップが出てきた。『懐かしいね~』なんて話していた時に、彼女が『久美ちゃん全然変わってないから。またやったら?』とポロッとこぼしたんです。『ええっ?』て思いながらも躊躇(ちゅうちょ)はありませんでした」

 この話がもし5年前にあったとしたら、「もうやらないわよ」と答えていたという。

 「彼女が家に来たのが、ちょうど娘がメディカルスクール(大学卒業後に入学する医学大学院)に入って、医者になるレールが決まった時のことだったんです。離れて住むことになり、私が日本に行くのも自由になった。編集の方に『そうね』と答えたのは『やっと自分の時間を持てるな』と思ったから。最後の理由として、20歳くらいからあまり体形が変わっていないのもありました」

 「Sango」にはタイトル通り、“サンゴ水着”のショットを収録。

「何かインパクトのあるものを」と考えている中、撮影最終日の前夜、食事をしている際に武田の頭の中に「ポンと頭に浮かんだ」のがサンゴだった。

 「神秘的で、きれいで、形にとらわれないっていうのがいいかなって。(サンゴは形成まで時間がかかるので)歴史もあるものだし、何か今の私に重なるものがあるのかな、とも思いました」

 これまでにも数々の写真集を発売しているが、何といっても有名なのは1989年に発売された「My Dear STEPHANIE」だろう。ホタテの貝殻を水着にした表紙カットは、その衝撃度から当時のグラビア界の話題を席巻した。現在でもネット検索で「武田久美子」と入力すると、予測検索で「貝殻」「ホタテ」と出てくるほどだ。

 「あの時は三角ビキニを赤だブルーだ黒だって着替えてたんですが、着てる方も飽きてくる。そこで『水着の面積に変わるもので、何かないのかしらね?』っていう時に、たまたまホタテだっただけなんです」

 ところが「偶然の産物」は武田の“代名詞”に。現在も話題にされることを、どう考えているのか。

 「ずっとついて回るものだと思ってますので。嫌もいいもないですね。もし私が90歳まで生きていても、生涯言われるんじゃないかなと思っているので。もうお友達みたいな感じです(笑)。

逆に、皆さんよく飽きずに言ってくれるなと。あとは『そんなにインパクトがあったのかな』とも、自分的には思っています。撮ったスタッフも、そんな(特別な)ふうに思ってもいなかったので。ただ、皆さんがそう言ってくださるのは、いいことだと私は捉えています」

 現在も、生活の拠点は2000年に移住したサンディエゴ。現地で米国人男性と結婚し、02年に長女・ソフィアさんを出産した。

 「移住して一番大きいのは、娘が持てたことです。日本にいても持てなかったわけではないと思いますが、今の娘には出会えていなかった。その意味では、絶対に行ってよかったと思っています」

 ソフィアさんは、武田のSNSにもたびたび登場。姉妹にも思えるような2人からは、仲の良さが伝わってくる。武田は娘を、どのように育てたのだろうか。

 「今は言ってきませんが、とにかく親をバカにするようなことがあったら、ものすごく正していました。それを許すと友達や目上の人、会社の上司をバカにすることが平気な子になる。

一番身近な大人である親をバカにする子は、人様に迷惑をかける子になってしまう。厳しくすることで『(娘に)嫌われたら…』なんても思わない。友達ではなくて親なので」

 加えて、親子であっても「お互い、あまり干渉しすぎない」ことも親子仲がいい秘訣(ひけつ)のようだ。

 「これはアメリカンマナーなのかもしれませんが、個人を尊重してプライベートには踏み込まない。たとえば、娘が小さい頃から家でもノックなしで部屋に入るということは一切しませんでしたね」

 そうして育った長女は「私がやっていることを知らないわけではないけれど、芸能の仕事に関する話はしない」という。そんな中で、武田は今回の写真集をきっかけとして“最前線”に戻りたいと考えている。

 「今は、自分の時間がいくらでも持てるようになったので。オファーがあれば、過去にやっていた映画やドラマなんかにも出演したいという意欲はあります。何より20代、30代の方にも『カッコイイ大人がいるな』という感じでファンを作っていきたい。そんな願いも込めて、今回の写真集は内容をいろいろ考えました。力作です(笑)」

 ◆武田 久美子(たけだ・くみこ)1968年8月12日、愛知県生まれ。58歳。

子役モデルとして芸能活動を始め、82年の映画「ハイティーン・ブギ」のヒロインで女優デビュー。83年、「噂になってもいい」で歌手デビュー。2000年に渡米し、現在はカリフォルニア州サンディエゴ在住。趣味はショッピング、カラオケ、アクセサリー収集。特技はクラシックバレエ。

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