狂言師の野村太一郎が10月3日に自主公演「第六回 野村太一郎 狂言の会」(東京・銀座の観世能楽堂)を開催する。このほど、スポーツ報知の取材に応じ、意気込みなどを語った。

 研さんを図るために2021年から始め、今回で6回目。今回はサブタイトルに父・五世野村万之丞さん(享年44)の「二十三回忌追善特別公演」と銘打ったものの、狂言という難しく思われがちなジャンルに初心者の人も楽しめるように演目を選んだ。「父親の手向けにする演目から簡単に笑える初心者向けの狂言まで、6回目にしていろんなものがつまみ食いできる構成になった」と自信を見せた。

 追善曲として舞狂言の「通円」には初挑戦。以前から挑戦したい演目の1つであったことから「いつもと心持ちは変わります」と責任感を口にする。公私ともに愛ある指導をしてくれた父へ「自分の立ち位置や現状を報告するという意味を込めて頑張りたい」と意気込む。

 一般的に、能や狂言には敷居が高いという先入観があり、若者に文化を継承することが一番の課題と分析。その先入観を取り払うために次々と新しい挑戦をしている。これまでには同じ吉本興業所属のお笑いコンビ・すゑひろがりずとのコラボや中川家ミルクボーイらと同じ舞台に立った。「何かをきっかけに有名になっていくことがあれば、能や狂言の世界が少し広がっていくということにつながると思う」と幅広い活動を行う理由を明かす。

 「狂言界のホープ」としての役割があるとも自負する。「まずは自分が有名にならないといけない。

狂言のプロになりたいとかやってみたいという人を増やすことが私の使命」と胸の内を明かした。

 「父の座右の銘が『大きくゆっくり遠くを見る』だった。ゆったりとおおらかに、広くお客さんに向けて演じていきたい」。今公演を成功させるため、泰然自若で臨む。(古本 楓)

 ◆野村 太一郎(のむら・たいちろう)1990年5月24日、東京都出身。36歳。93年、第4回槌の会「靱猿」で初舞台。21年、情報経営イノベーション専門職大学客員教授に就任。趣味はテニス。174センチ。

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