歌舞伎俳優の坂東玉三郎が22日、都内で「坂東玉三郎舞踊集 4Kリマスター Blu―ray BOX」(12月2日発売)の発売記念トークイベントを行った。

 2005年に発売したDVDボックスに収録した舞台映像を、玉三郎自らの監修で4Kデジタル修復。

「京鹿子娘道成寺(きょうかのむすめどうじょうじ)」「鏡獅子(かがみじし)」などを圧倒的な映像美でよみがえらせ、細部に至るまで鮮明で迫力のある映像を提供する。

 4Kリマスターの修復作業にあたり、自ら細かく音声、映像をチェックした。「芸術作品は根気が大事ですが、映像も根気ですね。試写室で5時間以上見ていると、見えるべき色が見えなくなってくる。贅沢にやっていかないといけない。それに試写室で直してOKと思っても、ブルーレイに焼き直して、見てみないと分からない」と試行錯誤を明かした。

 女形の舞踊で最高峰とも言われる「京鹿子娘道成寺」について「24歳で初めて踊ったんですが、守田の父(14代目守田勘弥)は、見られなかったんです。実の母は私が歌舞伎座で主役をやるとは夢にも思ってなかったんですけど、見ることができました」。これまで歌舞伎座では5回、経験しているが、「やっぱり歌舞伎座で踊るのは特別なもの」と強調した。

 「鏡獅子」を撮影したのは40代前半。「まだまだ大先輩がいらっしゃる時代にフィルムに残すことは、当時の私にとっては僭越(せんえつ)なことだと思いました。でも、若い時から踊ってきて『今じゃないとだめだな』と心から思ったんです」と思いを込めた。

 今回の価格設定は税込み3万8000円。修復作業などに費用がかかっているが、「お客様に届きやすい価格で、安くするべきと要望しました」。今後も「船弁慶」「紅葉狩」などの映像化を企画していることを明かし、「お客様の要望に応えるべきだと思います」と語り、喝采を浴びた。

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