7月25日は最高気温記念日。これは1933年(昭和8)年に山形市で日本の最高気温40.8℃が記録されたことを記念して制定された。

ちなみにこの最高気温は、2007年8月16日に埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で観測された40.9℃に更新されているが、記念日は変更されていない。

埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市といえば、最高気温をたたき出したことからも猛暑の街として全国的に知られている。ここで興味深いのは、この両都市はいずれも内陸部の盆地に位置している点だ(ちなみに山形市も同様)。熊谷気象台のホームページでは、埼玉の平野部が暑くなる理由として以下の2つを挙げている。


■南風があたためられながら運ばれてくる!
昼間にふく、南よりの風が、東京などの大きな都市をとおってくる間に、どんどんあたためられて、熊谷付近に来たときには、とても熱い風となって気温を上げます。これには、大都市で人工の熱などのために気温が高くなる、「ヒートアイランド現象」も影響していると考えられます。


■フェーン現象
上空をふいている西風が、秩父の山をこえたあと吹きおりてきます。地上は上空より気圧が高いので、吹きおりてくるにしたがって空気は圧縮されて温度が上がります。これを「フェーン現象」といいます。この温度の上がった空気が、熊谷付近に流れこんで気温があがります。

さらに、多治見が最高気温を記録した理由としてWikipediaによるとまだ原因は究明されていないが、

「多治見市が山に囲まれた盆地であること、狭い範囲に住宅が密集していること、北からのフェーン現象による熱風、冷たい海風が入りにくいこと、緑地や水辺が少ないことという複合的な要因が交差して起こったものと仮説を立てている」

と、熊谷市とほぼ同様の理由が考えられている。どうやら気温が上昇する要因には、盆地状に広がる内陸部、フェーン現象などという共通項が挙げられそうだ。

全国には、このような条件がそろう場所はいくつかある。猛暑の今年、もし高気温が観測されそうな地域に出かける際には、水分補給をまめに行うなど、熱中症対策を忘れずに。


■熊谷地方気象台「埼玉県の平野部が暑くなる理由」
HP:http://www.jma-net.go.jp/kumagaya/kikou/heat_why.html


■Wikipedia「多治見市」
HP:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E6%B2%BB%E8%A6%8B%E5%B8%82

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