8月8日は屋根の日。漢字の「八」が屋根の形に似ていることや屋根の屋(ヤ=8)を重ねるのが瓦を重ねることに通じるなどの理由から、一般社団法人全日本瓦工事業連盟が制定したとされている。

ところでこの夏の猛暑、屋内にいても熱中症になったり、脱水症状を起こしたりと油断はできない。もちろん外気温が高いことで屋内の気温が上がるのが最大の原因だが、もう一つの理由として、屋根が直射日光を浴びることでその室内が高温になるということもあるようだ。エアコンや扇風機を駆使してなんとか過ごしている方も多いだろうが、その対策のひとつに、屋根に水を撒いて熱を逃がす “屋根散水” というものがある。

観賞用植物を専門に扱う市場である愛知豊明花き市場のホームページでは、この“屋根散水”を市場内にて実験したデータをアップしている。これによると、実験を行った場所によって差異はあるものの、散水をした場合、しなかったときと比較して、室内の温度は2~4℃ほど下がり、その効果のほどが報告されている。

屋根の高さや外気温の高さにもよるが、“屋根散水”によって室内の気温が2℃程度下がれば、エアコンを弱めることもでき、省エネにもつながるのだ。

また、最近需要を増している太陽光発電でも、“屋根散水”によって発電効率が上がるといわれている。散水機器の専門業者であるサンホープ・アクアのホームページによると、

「太陽電池パネルの発電効率は温度が上がるにしたがって下がってしまいます。1℃の温度上昇で約0.4%の低下ということですから20℃から60℃と40℃温度が上昇すると16%も発電効率が悪くなります」

とあり、同社では貯水した雨水を利用する散水システムを導入して、高温による発電効率の悪化を防いでいる。

古くから日本では打ち水をするなどして、なんとか夏を乗り切ってきた。年々温暖化が進む昨今、屋根の日を機に“屋根散水”にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

元画像url http://jrnl-parts.s3.amazonaws.com/wp/wp-content/uploads/2012/08/b2e455db4a15c38c2cd9884a7b6bfaf0.jpg
編集部おすすめ