夏といえば海! お盆休みに海へ出掛けた人も多いのではないだろうか。

レジャーで海へ出掛けると、なかには海辺での暮らしに憧れる人もいるはず。

しかし海辺での暮らしは、マリンスポーツが手軽に楽しめる、海に癒やしを与えてもらえるなどのメリットがある一方で、実際に暮らしてみないと分からない”デメリット”もある。そこで今回は、実際に海辺で暮らす人の生の声をまとめた。

とにかく塩害に注意!

潮風の影響で、住宅やその設備にさびや腐食が出やすい。家を建てる場合は、金属素材のバーツにさび止めや腐食止めを施し本体を保護するといった対策が必要だ。

神奈川県藤沢市に住むSさんはこう話す。

「さび止めができない生活用品があるので、その対策が困ります。エアコンの室外機はほぼ1年でメンテ、3年で交換なんてこともよくある話です。また、洗濯物への潮の付着、窓に潮が白く浮いていたりと、潮風の影響を毎日感じています」

塩害トラブルの最たるものとしては、例えば車の場合、車の底に穴が開いてしまった、というケースも。千葉県のTさんは「台風の翌日には、飛んできた海水の塩を落とすため、住人が家の外壁や庭木を洗う様子も見られますよ」という。

洗濯物は基本的に部屋干し?

風がなく天気のいい日なら、洗濯物を外に干しても問題ないのだが、風が強い日には、やはり塩や砂が気になるので部屋干し。強風で洗濯物が飛んでしまうこともよくある。特に台風が近づいてくると、湿気で全然乾かないというから困りもの。

そのため、「洗濯物は常にコインランドリーで乾燥させます」(沖縄県・Yさん)という人もいる。

夏には騒音トラブルも

「夏、海水浴シーズンになると、海水浴客が殺到し、海沿いの道路は大渋滞します。海の家からは、大音量の音楽が流れてくることも。ある程度騒音に耐える必要があるかもしれません」(神奈川県・Sさん)

家の中まで砂でザラザラ?!

どんなに掃除しても、窓やドアをしっかり閉めていても、砂が家の中まで侵入してくる。「強風の日は、ベランダが砂浜と見まがうほど砂まみれになります」(神奈川県・Aさん)というケースも。サッシや窓ガラスにも砂が付くので、掃除に一苦労。雑巾などでこすると傷が付くため、ひたすら大量の真水で流すのだという。

見慣れない虫に遭遇する!

海辺という特殊な環境ゆえ、家周辺に出没する虫もちょっと変わっている。カニやヤドカリなら可愛げがあるが、フナムシやシミなど、ちょっと見た目が気持ち悪いものに遭遇することも。ただ、ものは考えようで、「家に出没するフナムシを捕って、タイを釣るときの餌にしてしまった」(神奈川県・Sさん)というツワモノもいる。

砂浜散歩でびっくり!

砂浜を日々散歩していると、季節によっていろいろな漂流物を発見できる。ワカメなどの海藻は拾って持ち帰り、料理に使ったり、自家製の乾燥ワカメをつくる、という人もいる。

ほかにも、「クルミなどの種やヤシの実、流木、レトロな陶磁器・ビンなど、素敵な落とし物に出合えることもあります。時には、イルカの頭骨やオウムガイ、入れ歯などの珍品も見つかります」(沖縄県・Yさん)

海辺に暮らすのは魅力もたくさんだが、それだけ苦労もあるようだ。中には、潮風の影響が家の至る所に出てくるので、自然と家の修理が趣味になってしまった、という人もいるほどだ。“海が好きだから”というだけでなく、特殊な自然条件をどれだけ受け入れて共存していけるかどうかが、海のそばで暮らすために必要なことなのかもしれない。

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