平成最後の正月を過ぎても、活気あふれる上野・アメ横エリア。和・洋・中・アジアやトルコなど、さまざまな立ち喰いが楽しめる街でまず向かったのは『五の五 上野6丁目店』。

2018年4月にオープンした、アメ横エリアでは比較的新しいセンベロの店。午前11時半から営業しているので、買い物の途中でもセンベロが楽しめます。

2018年に新登場のセンベロ店『五の五 上野6丁目店』

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 まずは店長一押しの看板メニュー、「塩もつ煮」と「ハイボール」をオーダー。他のお店が味噌煮が多いなか、塩味って目新しい。さらに、アメ横だからこそ食べ比べたい「ハムカツ」、さらに牛すじの「どて」を注文します。

「塩もつ煮」は牛と豚、両方のホルモンが入っていて、出汁の効いたさっぱり味。ゆずこしょうのほのかな香りが漂います。「ハムカツ」のハムは、王道の四角いハム。カリッと揚がっています。そして濃厚な「どて」。八丁味噌をベースにした濃厚な味わいにコリコリとした食感もたまりません。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 実はこの店、パッと見では気づかないのですが、2F、3Fもあり、1Fのカウンターが満席でも上の階なら空いていることも。週末や連休など、混雑時でも、スッと入れる可能性が高いのも魅力です。

もしセンベロツアーをするぞって、大勢で周るときにもおすすめです。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 ここで一旦会計。トータル990円と見事にセンベロ成功。塩味、味噌味、ソース味だし煮物、揚げ物、串物とバランスも完璧。センベロ上手になった気がしてニヤニヤします。
がっ、ここで終えてサッと出て行くことができなかった……。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

「これも最近人気なんだよ~」と店長がすすめてくれたのは「サメハツ」。モウカザメの心臓の刺身です。ゴマ油とニンニク、塩をちょっとつけて食べると、まさに生レバー。クセも臭みもなく、トロッとコリコリッとネットリと、たまらない美味しさが口いっぱいに広がります。

 これを頼んだことで1,000円オーバー。でもまぁ、これから買い物で勝負するのに、勢いをつけちゃえってことで追加注文。

差額は、値引き交渉で成功したら補填、ということで。1件目から自分に甘いルールを作り出してしまいました。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 メニュー豊富、席数豊富、活気のある店内は、明るいうちから楽しむのにもおすすめ。3Fにはテーブル席があり、家族連れにも人気とのこと。「しのごの言わず、五の五に来てね~」と店長。まさか……店名は、だ、だじゃれからっ!?

●SHOP INFO

店名:五の五 上野6丁目店

住:東京都台東区上野6-13-1 群雪ビル1~4F
TEL:03-5846-0505
営:11:30~翌1:00(LOフード24:30)
休:なし ※年末年始の臨時休業はなし

ガード下の名店『味の笛 本店』

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

『五の五』を出たのち、アメ横のもうひとつの名物、アメカジの店をひやかしつつ御徒町方面へ。パンダのスカジャン、上野らしくて欲しくなります。シャンシャン誕生以降、さらにパンダグッズが増えた気がする上野・アメ横エリア。風神・雷神の刺繍パンダ、いいなぁ~、なんて思いつつ、次に向かったのは御徒町駅近くのガード下の店『味の笛 本店』。

 店のウリは「魚」! ということで、「お刺身2種盛り」と「いわしのみりん干し」、さらに新潟の日本酒1本を注文。小瓶のお酒は北雪、越の白鳥の2種から選べます。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 ここはオーナーが新潟出身ということで、新潟のおいしい日本酒の品揃えがスゴイ! そして季節のおつまみが60種近くあるという、毎日来ても飽きないお店です。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 店内は禁煙エリアと喫煙エリアに分かれているので、タバコの煙が苦手、という人も安心して楽しめます。

しかも広い! それぞれのエリア、おそらく50人ずつぐらいは入れるのではないでしょうか?

 さらにこの店のいいところは、立ち飲みエリアが喫煙と禁煙に分かれているところ。お酒は好きだけれど、ケムいところは苦手、または家族で食べに行きたい、という人にもおすすめです。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 今回はセンベロなので断念しましたが、新潟のお酒は銘酒ぞろいで正一合500円から注文できます。どれにしようか迷った時は、越後の銘酒セット1,200円を。この日は八海山、〆張鶴、越乃寒梅の3種、そして酒のアテにと新潟の漬物がセットに。冬の冷えた体に、3種の日本酒セットを味わえば、体の中からポカポカになれること確実です!

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 支払いは前金制、食べ終わったら自分でゴミ箱へ。というセルフだからこその良心的価格。今度は佐渡、上越、南魚沼などご当地別の日本酒を呑み比べに来よう! と心に誓ったのでした。

●SHOP INFO

店名:味の笛 本店

住:東京都台東区上野5-27-5
TEL:03-3837-5828
営:15:00~22:00、2019年1/2、3は12:00~19:00(LO各15分前)
休:日曜 ※2018年12/29~2019年1/1は休み

1串90円~楽しめる『串揚げ かのや』

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 日本酒で体があったまったところで、そろそろ買い物を。アメ横は、夕方になるにつれ、お店の人の掛け声が大きくなってくる気がします。魚介類の店だけじゃなく、ケバブや中華料理などのイートインの店も、呼び込みがパワーアップしているような気が。乾物や魚介類、練り物など、いろいろ買い終わったところで、今日のシメ、3件目のセンベロ店に向かいます。

『串揚げ かのや』は、1串90円からある良心的価格の店。センベロのシメを飾るべく、串揚げ五品盛りと生中を注文。お腹はけっこういっぱいなので、プラスお通しのキャベツで十分です。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 夕方になり、店内は8割方満席。周囲を見渡すと、やはりアメ横での買い物帰りの人や外国人観光客、サラリーマンらしきスーツ姿の人などさまざま。カウンターには1人客、テーブル席には2~4人で楽しんでいる姿が見えます。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 ソースはワインやケチャップ、ハチミツなどをブレンドしたオリジナルソース。さっぱりしているのでたくさんつけても胸焼けがしないと評判です。もちろん二度づけ禁止。もしソースがもう一口欲しくなったら?
「ソースにはスプーンをつけているので、足りない分はスプーンでとってかけてください」と店長。なるほど! それなら好きなバランスで味わうことができますね。

「串揚げ五品盛り」は、キス、玉ねぎ、さつまいも、豚肉、ハムの5種。

肉・魚・野菜といいバランスです。キスはフワフワ、豚肉はジューシーなど、それぞれの旨みも食感も違い、ビールが進む! 黄金のバランスです。

 おすすめは、串揚げ五品盛りを最初に頼んで、肉、野菜、魚介、などバランスよく注文することで、より多くの種類が堪能できるとのことです。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

 ちなみにこの店、お隣が系列店の「酔います(ますは枡記号/以下同じ)かのや」。なので、「串揚げ かのや」が満席だった場合、隣の店に入って、席が空くまでこっちで飲むのもOK。「酔います かのや」は2階席もあり、席数は120席近く。大人数のときは「酔います かのや」もおすすめです。

年始に行ってみたい! 「上野アメ横」の“並ばずに入れる”秀逸センベロ居酒屋3軒

●SHOP INFO

店名:串揚げ かのや

住:東京都台東区上野6-9-14
TEL:03-5812-5882
営:10:00~23:00(LOフード22:00、ドリンク22:30)
休:なし ※年末年始の臨時休業はなし

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 年始の買い物もセンベロ巡りも楽しんだ上野・アメ横。パッと見では気付かなくても、実は席数が多い店、キャパの広いお店を知っておくと、大混雑のシーズンだってサッと飲むことができますよ。年明けは初詣がてら、センベロ店で飲みを楽しむのも乙ではないでしょうか。

(取材・文◎石澤理香子)

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