家庭用炒飯をパラパラにするための論争はネット上で多く見られますが、手っ取り早く、どんなお米でも簡単にパラパラにする唯一の方法があります。

 それは「コンビーフを使って炒めること」。

コンビーフがまとう油が、ベチャつきがちなお米を覆ってくれるのか、はたまたコンビーフの繊維がベチャつきを阻止してくれるのか……その理由はコンビーフ最大手メーカー、ノザキに問い合わせても「正確にはわからない」そうです。

 しかし、実際にやってみると、やはりどんな火加減であろうが、どれだけ不器用であろうが、どういうわけかコンビーフを使っての炒飯はパラパラになることは事実。多くはないもののネット上でも、同様の声が見られます。

 今回は、このコンビーフのパラパラ炒飯を実際に作ってみて、その謎を推測してみたいと思います。

ノザキのコンビーフの新パッケージもなかなかの優れモノ!

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

 使うのは、定番中の定番、ノザキのコンビーフです。昨年、70年の歴史に終止符を打ち、おおいに話題となった通称「枕缶」から、シール蓋を採用した新パッケージになりました。

 この新パッケージのコンビーフを使い、できるだけ手間をかけずシンプルにパラパラのコンビーフ炒飯を作ってみます。

6つの素材とコンビーフだけで作るコンビーフのパラパラ炒飯!

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

 極めてシンプルなコンビーフ炒飯を作っていきます。素材は家庭にあるものに加えコンビーフのみ。また、お米も特別な仕込みは必要なく、冷やご飯のままフライパンにかけても大丈夫です。

材料(1人分)

・お米(冷やご飯・温かいご飯どちらでも)……一膳分
・塩……小さじ2
・胡椒……小さじ2
・醤油……小さじ1
・生卵(黄身)……1個
・ノザキのコンビーフ……40g(1パックの半分)
・油……適量

作り方

1.フライパンまたは中華鍋を強火で熱します。よく熱したところで、中火にし油を敷きコンビーフを入れ軽く炒めながらほぐしていきます

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

2.コンビーフがほぐせたところで、ご飯を加えます。冷やご飯の場合は、熱を加えてほぐしながらバラし、コンビーフとあえるように炒めていきます

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

3.ご飯がほぐれ、コンビーフとバランス良く混ざったら強火にし、フライパンを振りながら塩・胡椒を加え、最後に醤油を加えます

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

4.炒飯全体に味が馴染んだら皿に盛り付け、最後に生卵(黄身)を中心に置いて完成

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

 完成したコンビーフ炒飯。固まっていた冷やご飯もコンビーフと一緒に炒めるだけで、どういうわけかパラパラになります。

ノザキ推奨のコンビーフのレタス炒飯も作ってみた!

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

 シンプルなコンビーフ炒飯は、時間がなかったり、素材に限りがある際にパッと作ることができ、パラパラと美味しく食べられるのが利点ですが、ノザキによれば、さらにこだわりのコンビーフ炒飯があるとのこと。

 レタスなどの野菜や調味料が必要で手間もかかりますが、ぜひ試してもらいたい一品です。

材料(1人分)

・お米(冷やご飯・温かいご飯どちらでも)……一膳分
・レタス……1枚
・生卵(黄身)……1個
・白ねぎ……5cm
・しょうが……1/4片
・にんにく……1/2片
・ウスターソース……大さじ1/2
・醤油……大さじ1/4
・ごま油……大さじ1/4
・塩……適量
・胡椒……少々
・ノザキのコンビーフ……40g(1パックの半分)
・油……適量

作り方

1.レタスは5mm幅に切り、白ねぎ、しょうがはみじん切りにする

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

2.ボウルに卵を溶き、コンビーフをほぐし入れ、ご飯を加えて混ぜ合わせる

3.フライパンに油を熱し、白ネギ、しょうが、にんにくを入れ、香りが出たら 2のご飯を入れる。あおるように炒め、パラパラになったらウスターソース、塩、胡椒を入れてさらに炒める

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

4.レタスを加えてサッと炒めたら醤油、ごま油を鍋肌から入れ、炒め合わせて火を止めて完成

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

 最初に作ったシンプルなコンビーフ炒飯に比べて具材が多く、調味料も複数使うノザキ推奨のコンビーフのレタス炒飯。どうしても水分が出やすく、それなりの技術とスピード感は必要でパラパラ度は薄まりながらも美味しい炒飯が完成しました。

複雑な工程で生産されるコンビーフがゆえ、パラパラになる理由は「名言化できない」

どんなお米でもパラパラになる!? 優秀すぎる「コンビーフ炒飯」とは?

 そもそもコンビーフは、英語で「塩漬け」を意味する「CORNED」に由来したもので、直訳すれば「塩漬けの牛肉」となるようです。ノザキのコンビーフは、塩漬けした肉を煮沸させほぐした後、短い繊維状に解した後、さらにひき肉、食用油脂、食塩、調味料などを配合し、加熱殺菌した後、パッケージされるそうです。

 この複雑な工程を経て商品化されているため、何故、コンビーフを使った炒飯がパラパラになるのかの理由に対し、ノザキでは「名言化することができない」という回答だったわけですが、ともかくシンプルな作り方であれば必ずパラパラになるのがコンビーフ炒飯です。

 まだ作ったことがない方は、是非一度試してもらいたい。本当に簡単で、パラパラになるので、きっと定番炒飯の一つになると思いますよ!

(撮影・文◎松田義人)

●DATA

ノザキのコンビーフ

https://www.cornedbeef.jp/