「尋常ではない量のエビがのったタンメンがある――」
知り合いの町中華好きからそんなウワサを耳にして、やってきたのは東京・JR恵比寿駅西口。駅前にのびる恵比寿銀座通りを抜けると、黄色と赤を基調とした中華屋さんが見えてきます。

町中華の中でもとくに麺類の美味しさに定評があるお店で、名物メニューは「特製ちゃんタン麺」。西のちゃんぽんと東のタンメン。これを融合し、オリジナルのテイストで仕上げた一杯です。
こちらで昨年12月から販売が開始された「えびちゃんタン麺」が今回のターゲット。入店して、店のスタッフさんに聞いてみたところ、「恐らくエビ量日本一」とのことですが、エビデンスはないそうです…。ということで、いったいどんな味わいなのか、その魅力をレポートしていきます。
エビ量おそらく日本一の「えびちゃんタン麺」はウマいのか?

オーダーから5~6分ほどで目の前に登場した「えびちゃんタン麺」。小海老がたっぷり盛りつけられ、さらにそこに桜海老もふりかけられています。たしかに海老のせすぎです! しかし海老好きの人ならば歓喜すること必至。
これでもかと存在感をアピールしてくる小海老たち。店の人いわくその数25匹、重量は約150gとのこと。

この「えびちゃんタン麺」は、この店の名物「特製ちゃんタン麺」をベースに、キャベツ、玉ねぎ、モヤシのみを使用して、海老の色味を際立たせているそうです。
ではさっそくいただきましょう。まずはスープから。レンゲに取ったスープを顔に近づけると、かぐわしい海老の香りが。軽めの先制パンチを食らったところで、そのスープをひと口。一般的なタンメンに比べてやや濃いめですが、それでいてスッキリした後味です。
軽く炒めた野菜を、豚骨や鶏ガラでダシを取ったスープで20~30秒ほど煮込み、さらに小海老もスープで軽く煮込んでこの味を出しているとのこと。たしかに野菜の甘み、そして海老の旨みと風味がしっかりと溶け込んでいます。ふくよかで奥深い味わいが、全身にじんわりと染みわたるよう。あまりの美味しさに、気が付くとスープばかり3~4口も連続で堪能していました。このスープ、相当イケる!

メインの海老は歯を立てると「プッチン!」という音が聞こえてきそうなほどのプリプリ食感。
また、麺はスープがよくからむ太麺で、たっぷりの野菜と一緒にすするのがオススメ。シャキッとした食感が健在の野菜が、歯ざわり&舌ざわりを楽しくしてくれます。なお、特製の辛子味噌を溶かして食べれば味変も可能。ピリッとした軽くてさわやかさも感じる刺激が加わります。

麺の上に大量に盛りつけられていた小海老たちは、いつの間にかスープの中に沈んでいます。箸で麺を持ち上げると、その下から小海老がひょっこり、なんてことも。食べても食べても小海老がなくならない…。そんな幸せな錯覚も手伝って、食事中はテンション上がりっぱなし。あっという間に完食してしまいました。
世の中には「海老そば」「海老ラーメン」などもありますが、ここまで大量の海老が盛られたものは初めてでした。もしかしたら麺類で言えば本当にエビの量が日本一の可能性はあります。しかし日本一であろうがなかろうが、エビの旨みたっぷりの「えびちゃんタン麺」がめちゃくちゃくウマいことは確か。エビ好きの人、麺好きの人はぜひ一度お試しを。
(取材・文◎松本壮平)
●SHOP INFO

店名:恵比寿 大龍軒
住:東京都渋谷区恵比寿南2-3-15 インペリアルビル 1F
TEL:03-5725-1030
営:月~土11:00~翌2:00(翌1:30LO)
日・祝11:00~翌1:00(翌12:30LO)
休:無休
※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が変更になる場合もあります。お店に直接お問い合わせください