TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!

7時30分過ぎからは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」

10月31日(月)放送後記

今日は、我々にとって身近な、飲料の自動販売機のお話。いま、飲料の自動販売機は、全国で220万台もあるのですが、それが、年々少~しずつ減っていっている、という状態なのだそうです。

普段、自動販売機で飲み物買ってますか??

みなさん、自動販売機で飲み物あんまり買わなくなっているの??実際に街で聞いてみました。

●「自販機ですかね。いや、自販機が一番、昔から使ってるので。どこでも結構あるんで買っちゃいます。」

●「私はコンビニです。仕事が車移動が多いんで、自販機だと車停めるのがちょっと大変だから。」

●「コンビニが多いかなって思います。あの他の食べ物とか買う時に一緒に買うことが多いです。」

●「職場だと自動販売機しか無いから、自動販売機。でも外で買うとしたらコンビニ。

その特定のメーカーのだけしか無いから、自動販売機だと。なんか、美味しいのが、いろんなメーカーのから選びたい、みたいのがたぶんあるからかな、と思いますけどね。」

●「会社の近くにファミリーマートがあるので、そこ行くのが多いっすね。あとちょっと安かったりするし、最近ってツイッターとかインスタグラムとかで、期間限定とか、有名なやつとかがあったりするんですけど、基本的にそういうのって、コンビニにしか置いてない、とかっていうのがあったりして、ふらっと行っちゃいますね。」

コンビニで買う人が多かったですね。駐車場があるからとか、限定品があるから、などの理由もありましたが、多く聞かれたのが、コンビニの方が安い、という声。確かに、自動販売機はあまり安売りのイメージはありませんよね。そういったことも、じわじわと自動販売機の数は減ってきていることと関係があるのかもしれません・・・。

遠隔で価格を変えられる、自動販売機!!

そんな中、飲料自動販売機メーカーの大手、富士電機が、新しい自動販売機を発表しました。それが「サステナ自販機」。

▼こちらが富士電機株式会社の「サステナ自販機」)

飲料の自動販売機で変動価格!?の画像はこちら >>

従来品と比べて、消費電力を抑えたり、使用しているプラスチックの量を減らしたり、環境に配慮した自販機なのですが、一番の特徴について、富士電機株式会社食品流通事業本部、新ビジネス統括部ソリューション部の山本慶太さんに伺いました。

富士電機株式会社食品流通事業本部 山本慶太さん

●「例えば、自動販売機の設置場所に応じた、時間帯割引販売を行うこととか、フードロスの対応とか、廃棄ロスコストの削減を目的とした、賞味期限間近の商品の割引販売の価格変動ができると。フレキシブルに遠隔で価格を変えるということで、お客様のニーズに応えるという内容でございます。あの、自動販売機の中の商品は季節に応じたラインナップになっているんですけれども、それを売り切る時に安くご提供する、ということで、お客様にお得感を提供する、といったことがメリットになるかな、と思っております。」

コロナ禍になって以降、耳にする機会も多い「ダイナミックプライシング」、需要に応じて価格を柔軟に変える、というものですね。しかも、双方向の通信端末とクラウドサービスによって、売り上げや在庫管理、そのデータの賞味期限情報をもとに、「遠隔で」価格を変えることができる自動販売機なんです。

これだと、自動販売機なのに、タイムセール!のようなお得な商品を作ることも可能になりますね!自動販売機は、買ってすぐ飲む!という購買行動の傾向が強いので、すぐに値段を変えられるメリットは大きそうです。

自動販売機ごとの個性もでるかも!?

これは自動販売機を運営する会社の方からも非常にリクエストが多かったそうです。再び、山本さんのお話です。

富士電機株式会社食品流通事業本部 山本慶太さん
●「雨が続いて、冷たい飲料が想定よりも売れなかったときに、少しお値段をわざわざ行かなくても安く販売して、在庫をコントロールするとか、あとは急に暑くなって、元の売価に戻す、といったときに、それもわざわざ行かなくて、遠隔で価格変更することで、適正な価格で商品を提供することができる、と。自動販売機、いろんな所に、全国津々浦々ございますので、わざわざ価格変更のためだけに行く、ということは、すごく効率が悪い、といったところがありました。今、自動販売機は年々少しづつ微減していってる、というような状態でございます。

そこの中で、こういった新しいダイナミックプライシングのサービスとかで、フードロス対応とか運用の効率を上げていくサービスをしていくことで、国内の自動販売機の稼働台数を維持していく動きを、サポートしていきたい、と思ってます。」

たしかに、飲料の補充に行くときに、ついでに価格を変える、というならまだしも、補充もしないのに、今日は寒そうだから暑そうだから、というだけで出向くのは大変ですよね。また運営会社も、独自のプロモーションを展開し、個性を出せるようにもなります。

今後は、津々浦々に220万台ある自動販売機だからこそ、もっともっと地域に根差していけるように、定点観測ができるセンサーを取り付けての見守りや、メッセージボードなど、地域に貢献していける自動販売機を目指して取り組んでいきたい、と話していました。まだまだ、自動販売機の進化は止まりませんね!