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5月12日の放送回のゲストは、上智大学法学部教授の三浦まりさん!

「さらば、男性政治」

三浦さんはこの度、『さらば、男性政治』というご本を出されました。
この著書では日本の政治におけるジェンダーギャップについて語られており、
帯には「日本の政治をアップデートする」と書かれています。
日本は女性議員が圧倒的に少なく、「これからは女性の時代」と何度も言われていましたが、
結局来ていません。

三浦さん曰く「どれだけ本気でやるか」。

「どこがボトルネック?」

その反省に立ち、今までのやり方では増えないならば、どうしたら実効性のある措置になるのか、意識を変えて具体的に取り組み始めている企業が出始めたそう。(ただし大企業中心)
どの分野であっても、数値目標を設けると、逆算して何年までに達成するためには、どこがボトルネックか、どこに障壁があるのかということを見直してその障壁を取り除いたり、取り除けないなら橋を架けるなど、そういうことを細かくやって初めて買われます。掛け声だけだったり、女性たち頑張れとか、そういう形ではやっぱり無理が生じてしまいます。

三浦まり「さらば、男性政治!男性化された政治モデルにクオータ...の画像はこちら >>

「男性化された政治モデル」

「今までの古いやり方だと、やっぱり男性の方が有利」。「24時間戦えますかモデル」のような感じがまだまだ残っており、すると小さなお子さんを抱えた人や、男性でもケア先を抱えている方は非常にやりずらい不利な状況です。「それをSNSを使うとか、新しい本当にクリエイティブなやり方で選挙スタイルを作って当選された方が出てきているので、そういうやり方で勝てるっていうこと、あと選挙ボランティアに女性たちがもっと入っていこうという動きが出たり、ハラスメントの相談をセンターができたりとか、何か新しい形で選挙を盛り上げていく輪郭が出てきたのが希望」です。

「政治家はなぜ夏祭りに来るのか」

政治の仕組みは男性的で、日本は地域イベントが多く、それに顔を出すことが求められます。
「政治家が『24時間365日選挙のことを考えてなきゃいけないから、女性には難しいんじゃないかな』というふうに言った方がいましたけど、それはまさにこの形じゃないと政治ができないっていうふうに主張してるっていうこと」。
会食がたくさんあるとなると、女性より男性の方がこなしやすくなるし、当然育児や介護と、生活とは両立できません。今の昼間の会プラス夜の会合がもう2次会3次会ってあれば、夜になればなるほども男の人しか残らないということになり、そこに女性が入ってくときに、もちろんいろんなセクハラもあるでしょう。
「有権者と対面して生の声を聞くってのは政治の基本なので、それが悪いわけでも、日本が突出してるわけでもない。けれどそのベッドが日本の場合は、ウエートが大きい」。


そんな男性政治からの脱却のために、三浦さんは「クオータ制」を推奨します。
「クオータ制を入れると早く変えることができる」とおっしゃっていました。

他にも、「失われた30年」、「パワーミーティング」、「お餅が食べきれないくらい大変」などについて伺いました。

三浦まり「さらば、男性政治!男性化された政治モデルにクオータ制を」
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