TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!

10月24日(火)放送後記

杉山アナがスイーツアナウンサーとしてレトロスイーツとその店の魅力を伝え、あなたを甘いノスタルジーに誘います。これまで、池袋・タカセの「サバラン」、西葛西・パローレ洋菓子店の「たぬきケーキ」。

赤羽・プチモンドの「フルーツサンド」、谷中マミーズ・アン・スリールの「アップルパイ」をとりあげてきました。そして、第5回は・・・

レトロを超えた112年の歴史!銀座カフェーパウリスタのザッハトルテ

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツ...の画像はこちら >>

銀座・和光がある四丁目交差点から中央通りを南西に5分ほど歩くと、左手にあるのが、「銀座 カフェー パウリスタ」。日本におけるコーヒー文化の礎を作ったお店で、100年以上の歴史を持つ超老舗の喫茶店。

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

きのう月曜日の午後3時ごろ伺ったのですが、1階・2階で100席あるという広い店内が満席という人気ぶり。

お店の歴史について、店長の矢澤秀和さんにお話を伺いました。

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

「開店が1911年。明治44年。112年の歴史があります。創業したのは、ブラジル移民の父とも言われた水野龍。ブラジル共和国サンパウロ州政府から、年間60トンのコーヒー豆を無料で提供され、普及事業を委託されたのがはじまりなんです。そのコーヒー豆を使って、日本にコーヒーやカフェ文化を広めるために作ったと聞いております。「パウリスタ」という名前ですが、ブラジルの母国語であるポルトガル語で、パウリスタは「サンパウロっ子」といった意味があるそうです。」

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

1978年には、ジョンレノンとオノ・ヨーコが来日した際に、3日間連続で訪れたそうで、そのときに座ったとされる4人掛けの席があります。

わたしも座らせていただきました。さらに、芥川龍之介、高村光太郎、菊池寛など明治・大正の文豪も訪れたそう。

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

お店のスイーツでは一番人気なのが「ザッハトルテ」
そもそも、ザッハトルテとは、オーストリア・ウィーン発祥のチョコレートケーキ。1832年、オーストリア宰相のお屋敷に仕えたフランツ・ザッハが考案。チョコレートのスポンジの上にアプリコットジャムを塗り、表面全体をチョコレートでコーティングしています。誕生以来、世界中で愛されているケーキです。

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

パウリスタのザッハトルテは、アプリコットではなく、フランボワーズのジャム。生クリームが添えられていて、濃厚なチョコレートとマッチしています。生クリームがきめ細かい食感で、軽くて、これだけでもおいしい。さらに、コーヒーとの相性が抜群。ザッハを食べてはコーヒーを飲み、コーヒーを飲んではザッハを食べと止まりません。

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

そして、もちろん、コーヒーも絶品。

「森のコーヒー」「パウリスタオールド」をいただきました。ほかにも、定番の「モンブラン」「オペラ」「ベイクドチーズケーキ」など。食事メニューも充実していて、「キッシュ」が人気だそうです。

開業112年の老舗喫茶でザッハトルテに出会う【レトロスイーツを巡る】

ザッハトルテは、1個・税込み700円。コーヒーセットで税込み1,280円。テイクアウトもできますが、生クリームはつかないのでご注意ください。

店長の矢澤さんは最後にこうおっしゃってました。「歴史があるお店ではありますが、銀座の名に恥じない各は重んじつつ、フレンドリーな接客をしていきたい。入りやすいお店作り・雰囲気作りを心がけています。」

今回伺った「銀座 カフェー パウリスタ」は、東京メトロ銀座駅から徒歩7分。JR新橋駅からも徒歩7分。お近くに行く際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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