日本人が古くから大切にしてきた「ハレの日」には、地域によってさまざまな過ごし方があります。

「ハレの日だより」では、結婚式やを始め地域に伝わる行事や風習など全国各地の“冠婚葬祭にちなんだ話”を紹介します。



新しい命がこの世に誕生すること。当たり前のようで当たり前出ない大切なハレの日ですよね。

なんでも千葉県北部の地域では赤ちゃんが生まれたお祝いに「ぼたもち」を食べるんだそうです。

この日は千葉県の伝統文化に精通する、千葉県文化財保護協会の理事、木原律子さんに詳しいお話を伺いました!

この風習「みつめのぼたもち」と呼ばれ1人目の赤ちゃんが生まれて3日後にそのご家族が「ぼたもち」を準備して、出産した母親に食べさせたり、親戚やご近所に配ったりするというもの。

この「みつめのぼたもち」は一般にイメージする1つずつ丸まった「ぼたもち」ではなく、「もち米」と「あんこ」を層にして重箱にぎっちり敷き詰めたもの。すくって好みの量を食べるんです!

千葉県北部・赤ちゃんが生まれたお祝いは『みつめのぼたもち』の画像はこちら >>

この風習の始まりは、栄養が必要な出産直後の母親に甘くて力が出る「ぼたもち」を食べさせたのが始まりとされます。

昔は「ぼたもち」を食べると「母乳の出が良くなる」とも言われていたそう。また、親戚やご近所に配るのは、出産を報告する意味もありました。

このぼたもちも現在は形が変わり、重箱に敷き詰めていたものが1つずつ丸めて「箱に3つ詰める」という形に変化。

そして家庭で作ることも少なくなり、和菓子屋さんに注文するものになっていきました。最近は実施するご家庭も少なくなってきましたが今でも「みつめのぼたもち」の注文できる和菓子屋さんが千葉には沢山ありますよ!


こういったハレの日の風習が、家族の共通の思い出として残ることはとても素敵なことですね!
ハレの日だよりではみなさんの冠婚葬祭のエピソードや地域に伝わる風習・行事の思い出などをお待ちしています。是非教えてくださいね!

千葉県北部・赤ちゃんが生まれたお祝いは『みつめのぼたもち』

(TBSラジオ『ONE-J』より抜粋)

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