
テイラーは先月初め、04年から患っているうっ血性心不全による呼吸不全を訴え、ロスのシーダーズ・サイナイ病院に入院していた。今月15日には代理人が「病状は安定したものの、引き続き入院し治療を続ける」と発表したばかりだった。先月末、27日の彼女の誕生日には友人達が病床を見舞いに訪れ、テイラーは当日行われたアカデミー賞授賞式をTVで観たりと楽しい時間を過ごしたというが、これが最後の誕生日となった。
1932年に美術商の父、舞台女優の母という米国人の両親のもとに英ロンドンで生まれたが、戦渦を逃れて米国に移住。その後ハリウッドで少女スターとして活躍し、以後『陽のあたる場所』、俳優ジェームス・ディーンと共演した『ジャイアンツ』などの映画で人気美人女優としての地位を確立した。その後60年代に映画『バタフィールド8』、『バージニア・ウルフなんかこわくない』で2度のオスカー主演女優賞を受賞し演技派女優へと開眼、合計50本を超える映画に出演した。
テイラーはまた、18歳で結婚した最初の夫、ホテル王の息子コンラッド・ヒルトンJr.(パリス、ニッキー・ヒルトン姉妹の祖父の兄)を皮切りに、8度の結婚と7回の離婚を経験した「恋多き女」としても知られる。お相手も俳優、プロデューサー、歌手、政治家、工事現場作業員と多岐にわたり、4人の子供をもうけたが晩年は独身で過ごした。