監察医によれば、男性の遺体はICUの隅に、まだ管が抜かれていない状態で置かれていたが、当時その瞳孔は開き、脈も止まっていることが確認されている。
監察医は管を抜き検死を始めると、男性の手が少し動いたことに気付いたという。しかし、自分がぶつかったのだと思い、気に留めなかった。すると今度は、腹部が膨らんだ。
駆けつけた医師は、男性の自発呼吸がはっきりしていることから、ICUで観察を続けることを勧めたが、家族が救命措置を拒否したため、蘇生から2時間後の午後7時半頃、再び死亡が確認された。
癌治療は辛いと聞く。男性は、そんな毎日の中で未来への希望もなくなり、自ら死ぬことを選んだのかもしれない。しかし男性は息を吹き返した。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)