50歳前後の女性が更年期世代といわれる。だが全く体調が悪くならずに過ごす方もいれば、30代後半から症状が現れたり、日常生活に支障をきたし寝込むほどの人もいるそうだ。
歌手の森昌子(53)は更年期障害でうつ病になったことを、テレビ番組で告白した。

11月21日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日)に出演した森昌子は、うつ病の他にも重い病に襲われたこと淡々と語った。

前夫と離婚後の2007年、幸いにも彼女には仕事が順調に入っていた。本業の歌手活動の他にもテレビドラマにも出演し、仕事での心配は無かったようだが、体調は思わしくなかった。毎日体がだるくて、何もやる気が起こらなかった。何より人前に出るのが、本当に嫌でたまらなかったそうだ。しかし仕事のスケジュールはビッシリ。無理をして仕事を続けていたが日に日に症状が悪化したため、病院で診察を受けたところ更年期によるうつ病だと診断された。そして治療のため複数の薬を服用することになったが、副作用で顔に沢山の湿疹が出てしまったという。森は「化粧でも隠しきれず、その姿で人前に立つのが本当に辛かった。」と話す。

その後に重い子宮筋腫を患い、レーザー治療を受けたという森。子宮の中に10~20個どころではない、もの凄い数の筋腫があり、大きいものではミカンぐらいの塊があったそうだ。
だがさらに彼女を深刻な病が襲う。子宮筋腫の治療後に貧血症状が現れ、病院で検査を受けると“子宮頸がん”だと判明したのだ。子宮の全摘出を勧める医者に、直ぐには承諾する返事ができなかったという。「やはり“がん”と宣告された時は、“子宮筋腫”の時とは比べものにならない程のショックがありました。そして子宮が無くなることにも、抵抗があって…。」この頃にはうつ病の再発もあったらしいが、子宮全摘出の手術は無事に成功した。

仕事をしながらうつ病の治療をしていた頃は、家族が彼女を温かく見守っていたそうだ。深夜に仕事が終わって高層マンションの自宅に戻りベランダから景色を眺めていると、「このまま飛んでしまいたい。」という衝動に駆られたこともあったと明かす。しかしその時、一緒に暮らしていた実母が何気ない様子で、「ママ、何してるの~。」と声をかけてきた。いつも彼女の様子を気にしていたのだ。「息子も帰宅したら、いつもより大きな声で“ただいまぁ。”と明るく話しかけてきたり…。」決して命令したり責めたりせずに、彼女の傍に優しく居てくれたのが家族だったのである。

人によって症状の出方が全く違う、更年期障害。
最近は男性にも更年期障害があるといわれている。何でもかんでも“更年期障害”だと思っていると、違う重大な病気だった場合もあるそうだ。特に更年期の年代に入り体の不調を感じたら、軽く考えずに専門医に相談するのが大切であろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)
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