キューバのアルコール市場で現在、国民を真に揺るがす“危機”と呼ぶべき異変が起きていることを英メディア『metro.co.uk』が伝えている。亜熱帯性海洋気候で大のビール好きが多いこの国で、Bucanero(ブカネロ)、Cristal(クリスタル)、Cacique(カシーケ)、Mayabe(マヤベ)といった人気のビールが手に入らず、人々はアルコール度数が高いラム酒、あるいはそれを利用したカクテルをぐいぐいと飲んでいるというのだ。
原因は、上記のビールはいずれも国内最大のビール工場を持つBucanero(ブカネロ)社によるブランドだが、ビールの原料である麦芽の輸入が1月から4月へと遅れ、今年前半その工場の生産高がかつてないほど低いものとなってしまったことにある。酒店やバーには外国からの輸入ビールもあるにはあるが、値段はもちろん高い。デジタル製品や生活物資が足りず、金持ちや外国人目当ての強盗事件が頻繁に発生するなど治安がよくないキューバにおいて、観測史上ワースト3位という猛暑に苦しむこの年に、安価なビールを買えない客の苛立ちは想像を絶するものがある。
ちなみに彼らに人気があるカクテルは、日本でも「キューバ・リブレ」として親しまれているラム+ライム+コーラの組み合わせ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)