カナダ出身の人気ラッパー、ドレイクにつき「イスラム教の女性が頭を覆っていたヒジャブを外すよう要求した」と報じられた。英ロンドンのステージ上から言い放ったとされているが、この報道にドレイクは大変なショックを受けているようだ。


このほどドレイクがインスタグラムを更新し、このように書き込んだ。

「俺は毎晩、必ず結束と愛を表現して自分のショーを終えるんだ。だから“イスラム教徒に無礼な態度をとった”とする嘘のメディア報道に利用されるだなんて、精神的に酷い打撃を受けている。」
「ロンドンの会場で、俺は4人の女性と話をしていた。そのうち1人がジャケットを着て冬用のスカーフを巻いていた。それで俺は、スカーフを取ってみればとコメントしたんだ。ファンとの冗談の言い合いが好きなのさ。」
「俺だって、ヒジャブが何かは分かっている。
ヒジャブで頭を覆っている人に対して、絶対に無礼なコメントを放ったりするものか。俺はあらゆる宗教や人種のファンや親友達がいることを誇りに思っている。こんなネタを書く人間は、もっと他の文化について学ぶべきかもね。そして、俺達を分断しようとする時間を減らすといい。」

ちなみに念のため同日のドレイクの様子を録った動画を確認してみたが、ドレイクは“イスラム教徒”や“ヒジャブ”という言葉は全く使っていない。しかし会場の人々は「ヒジャブで頭を覆った女性を非難した」と理解し、ドレイクをSNSなどで責めたてた。だがドレイクは以前より人種や宗教問題には大変理解があり、過去にはショーの途中にこう語ったことがある。


「今夜は、チケットの売り上げやみんなで俺の曲を歌うことを誇りに思っているわけじゃない。何より誇りに思うのは、会場を見渡すとあらゆる人種のファンがアチコチから来てくれていることさ。」

現在のアメリカでは、ドナルド・トランプ大統領の誕生によりイスラム教徒への風当たりが明らかに強まっているもよう。またそれに反発し憎しみを募らす人々の復讐も懸念されており、その影響は英国などアメリカ国外でも意識していかねばならない。確かにドレイクに差別意識はなかったものの、「今回はドレイクが軽率に放った言葉に過剰に反応したファンが激怒した」とみて間違いない。しかしそれほど世間がこの問題に敏感になっていると思うと、危機感は募るばかりである。

出典:https://www.instagram.com/champagnepapi
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)