テックインサイトでは昨年9月に、世界一の肥満を目指し「動けなくなるまで太りたい」と体重増加に励んでいた米テキサス州フォートワースに暮らす女性のニュースをお伝えした。現在その女性は妊娠中で、お腹の赤ちゃんを守るために「肥満世界一」への夢を諦めたようだ。
英『The Sun』など複数メディアが伝えている。

昨年、モニカ・ライリーさん(28歳)は恋人のシドさん(26歳)に漏斗で特製ミルクシェーキを流し込んでもらう姿を各メディアで報じられ一躍話題の人になった。体重が318kgあり、1日最大10,000キロカロリーを摂取するという不健康な食生活を続けていたモニカさんは、シドさんから大量の食事を与えられ女王様のように扱われることを喜びとしていたが、現在は心を入れ替えて減量に励んでいるという。

初めてモニカさんが妊娠したのは昨年の夏、ちょうどメディアで報じられていた頃であった。モニカさんはシドさんと新しい命に喜びながらも危険な食生活を送り続けていたために、妊娠12週目の検査の時に胎児が奇形であることがわかり堕胎した。

その数か月後に再び妊娠が発覚するが、14週目で流産した。
2度の悲劇にモニカさんは激しく落ち込み、泣いてばかりの日々を過ごしたこともあったようだ。しかし今年3月、3度目の妊娠がわかった時、減量して健康的になることを決意した。

現在妊娠15週目のモニカさんは、すでに10週間で88kgの減量に成功している。「前は太りたいって思ってたけど、赤ちゃんができて目が覚めました。はっきりと言われたわけではないですが、やはり私の肥満は前の妊娠に影響していたと思います。過去の食生活は酷いものでしたから。
初めての妊娠時は、自分の生活が大きく変わることに不安や怖さもありました。でももう赤ちゃんを失いたくないと思いました。こんな肥満体で妊娠することがいかに危険か、以前は気付かなかったんです。今は赤ちゃんを守るために健康になりたい。そうすれば赤ちゃんも強くなってくれるはずです」とモニカさんは話している。

シドさんのサポートを得て、毎日ウォーキングをし一日2,000キロカロリーの食生活におさえているというモニカさんだが、減量した自分をシドさんが魅力的だと思わなくなるのではないかという不安もあるようだ。
しかし、「僕はモニカの全てを愛しているので、サイズは関係ありません」とシドさんのモニカさんに対する愛は深い。またモニカさん自身、これまでしていた特別な趣味を持つ男性のためのスーパーサイズモデルから、今後は普通のプラスサイズモデルに転身することも考えているそうだ。

今のところモニカさんの妊娠は順調で、赤ちゃんも元気に育っているという。子供が生まれたらアクティブに過ごしたいしきちんと子育てしたい…そんな願いを抱きながら日々モニカさんは減量に励んでいる。しかし、ダイエットの日々はやはり苛酷なもの。モニカさんは今の心境を次のように語った。


「減量は本当に辛いです。食生活の変化は精神的にも大きな変化をもたらすので、辛くて泣いたりすることもあります。私の場合、アルコールやドラッグと同じように食べることが中毒でしたから。サイズよりもまず健康的になることが大切なので、数字のゴールはありません。私は自分の子に太ることが間違っていると思ってほしくはありません。ただ健康で、アクティブに幸せに成長してほしいと願っています。
子供が生まれたら親としてベストを尽くしたいと思っています。」

ようやく家族としてスタートできるという喜びが、辛い減量をしながらの妊娠生活を支えているようだ。元気な赤ちゃんが無事に生まれることを願いたい。

画像は『The Sun 2017年6月13日付「WEIGHTY ISSUE Morbidly obese mum-to-be - whose toyboy lover fed her through a FUNNEL - is now facing a desperate battle to lose weight to save their baby」(Barcroft Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)