今年4月、台湾・桃園市大渓区の百吉トンネル付近で自撮りをしていた女性が転落死した事故について、保険金目的で自殺した疑いがあることが明らかになった。事故当時、現場にいた夫と息子は心肺停止の状態で引き上げられた女性の病院への搬送を拒否していた。
『NOWnews(今日新聞)』が報じている。

死亡した女、葉容疑者(当時50歳)は株式投資に失敗し多額の借金を背負っていたという。葉容疑者は生前に3400万元(約1億2500万円)の生命保険をかけており、受取人は2016年末に再婚した現在の夫、陳容疑者になっている。陳容疑者は葉容疑者の死後すぐに保険金の支払いを請求し、葉容疑者が自殺したと思われないよう在職証明書を偽造していた。警察は保険金詐欺の疑いで、陳容疑者と次男を逮捕した。

また葉容疑者と陳容疑者はともに離婚歴があり、それぞれの元配偶者も不自然な死を遂げていた。


葉容疑者の前夫は、2016年8月に葉容疑者と早朝の散歩をしていた際に用水路に転落して亡くなった。彼は生前、陳容疑者と酒を飲みに出かけ、階段から足を滑らせてケガをしていた。また葉容疑者の運転する車がトレーラーに衝突し、自分の乗っていた助手席側が大破したこともあり「妻が殺そうとしているのかも」と友人に漏らしていたという。前夫の転落事故について、葉容疑者は「酒を飲んだ後で、欄干にもたれようとして誤って落ちてしまった」と供述していた。その後、1000万元(約3600万円)の保険金を受け取り、同年末に陳容疑者と再婚している。

また陳容疑者の前妻は2008年に練炭自殺で死亡しており、警察はこの2人の死因も単純ではないとみて、あらためて捜査するという。


画像は『NOWnews 2017年7月20日付「涉參與詐保案 葉女次子遭收押禁見」(中央社記者朱則瑋傳真)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)