現在、大物司会者によるヘンリー王子・メーガン妃夫妻の独占インタビューが世界中で物議を醸している。ハリウッドセレブらが次々と夫妻へのサポートを表明するなか、アメリカでは定例会見の席で大統領報道官がインタビューに言及、メンタルヘルスについて自らの経験を告白した夫妻の勇気を称賛した。


有名司会者オプラ・ウィンフリーによるヘンリー王子・メーガン妃夫妻の独占インタビュー『Oprah With Meghan And Harry: A CBS Primetime Special』が、現地時間7日にアメリカで放送された。調査会社「ニールセン」によれば、同夜アメリカでは1700万超の人々が同番組をリアルタイムで視聴していたという。翌日の放送となったイギリスでも1100万人超、ピーク時には1240万人もの国民が同番組にチャンネルを合わせていたことが明らかになっている。これはイギリスの全人口のおよそ5分の1にあたる数字で、『CNN』では「この時間帯におけるイギリス国内のテレビ視聴者の過半数が、同番組を見ていたことになる」と伝えたほか、英米両国における同番組への国民の関心の高さ、そしてそれを裏付ける驚異的な数字を「文化的激震」であると報じた。

王室内における人種差別や家族との確執などこれまでタブー視されてきた数々の話題に深く切り込んだインタビューは、ヘンリー王子の故郷イギリスと、現在夫妻が暮らすメーガン妃の母国アメリカで、それぞれ国民の受け止め方が大きく分かれているのが大変興味深い。トーク番組の司会者や俳優、女優、アスリートなど各界の有名人らも次々と声をあげる中、米時間8日には定例会見の席でジェン・サキ大統領報道官が同番組に言及する場面が見られ、注目を集めた。


記者から『Oprah With Meghan And Harry: A CBS Primetime Special』に関するジョー・バイデン大統領夫妻の感想を尋ねられた報道官は、夫妻が実際に同番組を視聴したかどうかについての明言を避けると同時に、

「メーガン・マークル、そして現在はハリーも民間人です。」

と前置きした上で、

「メンタルヘルスにまつわる苦しみを自ら明かし、自身の個人的な話を共有するのは非常に勇気の要ることです。大統領はそのことを真摯に受け止めており、メーガンとハリーが将来力を入れようとしているこの分野については、大統領も積極的な取り組みの重要性をこれまで説いてきました。」

「我々は英国の人々と強く揺るぎない関係を保持していると同時に、イギリス政府とは諸問題において特別な相互関係を築いており、それは今後も変わることはありません。」

と続けた。

ジェン・サキ大統領報道官は、2009年~2017年のオバマ政権時代に副報道官や広報部長、国務省報道官などを歴任したいわば広報のプロで、主要ポストは全員女性という現在のホワイトハウス広報部門を牽引する人物である。現在42歳とメーガン妃と年齢も近いサキ氏が定例会見の場でこのような意見を発したことで「ホワイトハウスが爆弾インタビューに言及」「ホワイトハウスもメーガン妃&ヘンリー王子を称賛」と大きく報じられた。

ちなみにジョン・F・ケネディ第35代大統領の姪であるマリア・シュライヴァーも、放送日に自身のTwitterで

「メーガン・マークルがオプラに語ったことは真実だわ。人生の水面下で実際は何が起きているかなんて、他人にはわからない。
私達はそのことを肝に銘じるべきね。」

とメンタルヘルスについての共感をツイートしたほか、ビル・クリントン第42代大統領の妻で元国務長官のヒラリー・クリントン氏もあるイベントの席で、

「(王室で)認められ、平等に扱ってもらうことがどれほど困難だったかを語る2人の姿を、胸の張り裂ける思いで見ていました。」

と同番組に言及していた。

画像は『O, The Oprah Magazine 2021年3月8日付Instagram「“I just want to make it clear to everybody: There’s no subject that’s off limits,”」』『The White House 2021年3月8日付Twitter「Tune in for a briefing with Press Secretary Jen Psaki, Julissa Reynoso, and Jennifer Klein.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)