ジョニー・デップ(58)が元妻アンバー・ハード(35)に対する名誉棄損裁判に出廷し、証言台に立った。ジョニーは「これまでに女性を殴ったことはない」と述べ、アンバーへのDV疑惑を完全に否定した。


ジョニー・デップは、2018年に米紙『Washington Post』が掲載した元妻アンバー・ハードの寄稿文をめぐり、名誉棄損裁判を起こした。争点となっているのは、アンバーが家庭内暴力の被害者であるとし、女性に対するDVについて綴ったものだ。文面にジョニーの名前は出ていないが、彼がDVを行ったと示唆する内容だった。

現地時間11日には、米バージニア州フェアファックスで民事裁判が開始した。アンバーの弁護団は、ジョニーが薬物やアルコールにおぼれやすい虐待的なパートナーだったと主張。一方でジョニーの弁護団は、DV被害は彼の評判を落とすために計算した戦略であると述べた。


裁判は2週間目に突入し、19日にはジョニー自らが出廷して証言した。冒頭では「完全にショックでした。そのようなことが起こったことはまったくなかった」と、DV疑惑を全面的に否定した。

ジョニーは、2人の間に言い争いなどがあったことは認めたうえで「私はこれまでに決して、どのような形であれ、ハード氏を殴るまでには至らなかった。私の人生の中で、女性を殴ったことは決してありません」と述べた。

さらに今回の訴訟を起こした理由は、屈辱を晴らす責任と真実を伝えることだと説明した。


そして元パートナーのヴァネッサ・パラディとの間にもうけた娘リリー・ローズ(22)と息子ジャックさん(20)に言及し、「事実無根だと分かっていたから、当時14歳と16歳だった子供達のためにも立ち上がる責任があると思ったのです」と述べ、このように続けた。

「子供達が学校に行くと、友人や学校の人達が顔にあざのあるハード氏を表紙にした悪名高き『People』誌を見せながら近づいてくるなんて極悪非道だと思いました。それらがどんどん膨らんでいったのです。」

ジョニーはアンバーから向けられたDV疑惑によって自分の評判が落ち、大きな痛手を受けたと吐露し、次のように話した。

「私も子供達も長年私を信じてきてくれた人達も、そんな目に遭うべきではなかった。私は彼らに悪いことをしたり、詐欺や嘘をついたと思われたくなかった。私は正直者であることを自負しています。」

同日には1990年代以降、ジョニーが出演するほとんどの映画で仕事をしてきたサウンドエンジニアのキーナン・ワイアット氏も出廷。
ジョニーが子供達や彼らの母親に対し、暴言や身体的暴力を行ったのを見たことはないと証言した。

(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)