現地8月20日、「ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・シンシナティ/ATPマスターズ1000)シングルス準決勝が行われ、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/世界ランク7位)が、第1シードのダニール・メドベデフ(同1位)を7-6(6)、3-6、6-3で破り、今季3勝目に王手。メドベデフとの熱戦に「体を張ったプレーができた」と語った。
【動画】チチパス、世界1位を破ってシンシナティ大会初の決勝へ! マッチハイライト
前週のATPマスターズ1000カナダ大会では初戦でイギリスの20歳、ジャック・ドレイパー(当時世界ランク82位)に敗れたチチパス。だが、29日に開幕するUSオープン2週前となり、今大会で一気にギアを上げてきた。
過去、ハードコートで1勝6敗と相性の悪い王者メドベデフとの対戦となったこの日の準決勝、開始早々にブレークを許したチチパスは、バックハンドのスライスを織り交ぜながら、メドベデフとのストローク戦に対抗。第6ゲームでブレークバックに成功する。その後は、互いにサービスキープを続けてタイブレークに突入すると、一進一退の攻防を制し7-6(6)で第1セットを先取した。
しかし、第2セットはメドベデフが一気に5ゲームを連取。チチパスは3-5の0-40と追い上げたが、そのままメドベデフにキープされ、3-6で落として試合は最終セットへもつれた。
勝負の最終セット、チチパスは第2セット後半からの勢いを維持。粘り強くラリーを続けるとともに、ネットプレー、そして意表を突くドロップショットを放ってメドベデフを揺さぶる。すると、第6ゲームでメドベデフのサーブが乱れ、4本のダブルフォールトを犯してブレーク。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第9ゲームではすべてネットに出て攻撃し、ラブゲームでキープして試合を締めた。
試合後、チチパスは「彼(メドベデフ)は、ファーストサーブをあまり打たなかったり、ダブルフォールトをして(体力的に)きつくなっていたと思う。
決勝では、ラファエル・ナダル(スペイン/同3位)ら4人のシード選手を破り、大会史上最も低いランキングのファイナリストとなったボルナ・チョリッチ(クロアチア/同152位)と対戦することとなり、「覚悟はできているよ、彼と対戦するのは、簡単なことではない。ケガから復帰して素晴らしいテニスをしているし、勝つために一生懸命になっているだろうからね」と気を引き締めて戦うとした。
また、チチパスは、ホルガー・ルーネ(デンマーク/同29位)と組んで勝ち上がっていた男子ダブルス準決勝を棄権。チチパスは明日シングルス決勝があり、ルーネは翌週のATP250ウィンストンセーラム大会に第3シードとして出場予定である。「難しい決断だった」としたものの、「明日のシングルスだけでなく、USオープンに向けてフィジカル的な負荷にも気をつけたい」と語った。