JR東日本は今冬も、列車で行くスキーを売り込む「JR SKISKI」2020~2021キャンペーンを展開している。スキー人口は若者のスキー・レジャー離れで減少傾向にあり、同社はスキーの魅力を発信することで鉄道の利用促進とともに、沿線スキー場最寄りの地域振興を図る。
長野と新潟の上信越に加え、岩手、宮城、山形、福島の東北、群馬を中心とする北関東が主な対象エリア。JR東日本は2020年12月10日にキャンペーン専用サイトを開設した。サイトでは、割安な企画きっぷや列車、リフト券、宿泊をセットした旅行商品を紹介する。
今季は特にインターネット限定商品を充実。さらにサイトでは、オンライン限定の「新幹線eチケット」やネットで購入できる割安な旅行商品の情報も掲載する。
沿線スキー場の話題では、JR東日本グループで上越新幹線直結のガーラ湯沢スキー場(新潟県湯沢町)が1990年のオープンから30周年の節目(ガーラ湯沢駅は正式には在来線・上越線の支線)。上越新幹線の車両基地への引込み線を活用したスキー場は、JR社員が社内提案して実現。東京から日帰りできることで人気を集める。
ガーラ湯沢は今冬から、ICカードリフト券を活用したゲートシステムを採用。働き方改革の流れに呼応して、昼はスキー、夜は仕事のワ―ケーションスペースを開設する。
同スキー場の安全対策では、従業員の体調管理を徹底、消毒液常備、ゴンドラの乗車制限、飛まつ防止シートなどを打ち出した。
このほか部外との協業では、観光・旅行シンクタンク・リクルートライフスタイルのじゃらんリサーチセンターが主導する、19歳スキーヤーのリフト券原則無料の「雪マジ!19」に連動。雪マジ会員対象のスキー商品を設定するほか、東京―越後湯沢間の新幹線普通車往復自由席を大幅に割り引く。雪マジ!19は、家族単位から友人との行動に移る19歳を〝レジャーの境界線〟と位置付け。シーズン通じてリフト券を無料にすることで、「冬はスキー」の行動パターンを定着させる。
文:上里夏生



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