タイ商工会議所大学の発表によると、12月の消費者信頼感指数(Consumer Confidence Index:CCI、100以上が好感)は57.9で、前月から1ポイント増加した。上昇は3カ月連続。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、同大学ビジネス経済予測センターのタナワット会長は、ローイクラトン祭りや年末年始、子供の日などの消費は良好で、消費者は将来の景気回復への自信と安心感を取り戻しつつあると述べた。
同センターは、タイ経済が第1四半期に徐々に成長すると予測。一方、米国の新政権下での貿易戦争や、世界のエネルギーコストとインフレに影響を与える対ロシア制裁、中国人俳優の誘拐事件で中国人旅行者の間で高まるタイ旅行への懸念などが、不確実性を生んでいる。
タナワット会長は、春節が中国人旅行者の回復を評価する上で重要になると述べた。
また1月中旬から2月下旬にかけて政府が実施する景気刺激策「イージーEレシート政策」や、高齢者への1万バーツ給付などが第1四半期のGDPを刺激すると語り、第1・2四半期が今年のタイ経済の行方を示す指標になるとした。商工会議所は、今年のタイ経済は3%成長と予測している。
項目別では、全体経済は51.4(前月比1ポイント増)、雇用は55.3(同1ポイント増)、6カ月後の所得は67.0(同0.9ポイント増)で、3カ月連続で全項目が上昇した。改善傾向にも関わらず指数は依然100を下回っており、国内政治や生活費の高騰、貿易摩擦による景気減速の可能性などが重しとなっている。