ニューカッスルの武藤 photo/Getty Images
ニューカッスルでの2年間は苦しいものに
日本のサッカーファンの中にある不思議の1つとして、FW武藤嘉紀の停滞が挙げられる。
武藤はFC東京でプレイしていた頃より能力が高く評価され、ハビエル・アギーレが指揮していた日本代表でもアギーレ体制一発目のゴールを決めたのは武藤だった。
日本人離れした体の強さがあり、シュートの振り抜きも鋭い。運動量と空中戦の強さも併せ持つ日本期待のアタッカーだったのは間違いない。
2015年にドイツのマインツへ移籍し、3年間の奮闘を経て2018年夏にニューカッスルへ移籍。このあたりまで武藤のキャリアは非常に順調だった。
ところが、ニューカッスルですっかり忘れられた選手となってしまった。クラブのスタイルや怪我に苦労させられたところもあるが、ニューカッスルでの2年間は明らかな挫折と言っていい。
地元紙『Chronicle Live』もニューカッスルで出番の増えぬ武藤にスポットを当てているが、やはり当初は期待が大きかったことが分かる。
独『Kicker』の記者でマインツ時代に武藤のことを長く見ていたというゲオルグ・ホルツナー氏も武藤の強さを評価していた。
「武藤の強みはいつだってボックスの中にある。フィニッシュは優れているし、彼のサイズにしてはヘディングも非常に良い。走るコースもよく、ギャップの見つけ方も理解している。ドイツの人は武藤がイングランドのスタイルに合うと思っていた。
日本のサッカーファンは武藤の能力を認めているはずだが、それがイングランドでは十分に活かされていない。今季に入ってからは退団の話も聞こえてきているが、イングランドのスタイルに合うはずとの予想が当たる日は来るのだろうか。実力があると分かっているだけに、この2年間は少々モヤモヤしたものとなっている。
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