トゥヘルが対応力の高さを見せた photo/Getty Images
リヴァプールと1-1のドローで終わるチェルシー
チェルシーはプレミアリーグ第3節でリヴァプールと対戦。前半終了間際にゴールライン近くでリース・ジェイムズが手を使ってボールをかき出したとして退場処分となる。
しかし後半45分を10人で耐え抜き、試合は1-1のまま終了した。
退場者を出しPKをモハメド・サラーに決められて同点に追い付かれるという絶体絶命の状態でもトーマス・トゥヘル監督に焦りの色は見られなかった。ハーフタイムでスコアラーのカイ・ハフェルツと中盤の潰し役だったエンゴロ・カンテに代えて、チアゴ・シウバとマテオ・コバチッチを投入する。
[5-3-1]の形ですべてのレーンを塞ぎ、ゴール前にディフェンスラインを張らせることで相手にスペースを与えない。サラーやサディオ・マネがサイドから突破を図るもアントニオ・リュディガーとアンドレアス・クリステンセンらが徹底的に封じ込める。
また守備だけでなく、カンテよりもボールを運ぶ能力に長けたコバチッチを入れることで、カウンター時の起点になる。最前線にはロメル・ルカクが残っており、前がかりになったリヴァプール攻撃陣の隙を突いて決勝点を狙う抜け目なさも見られた。
どこまで準備してきたことだったかはトゥヘルのみが知っていることだろう。ただ10人ながら最後まで対抗した名将の修正力が、絶体絶命のピンチから勝ち点1をもぎ取る要因となったのだ。
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