今季はカンセロにポジションを奪われているジンチェンコ photo/Getty Images
守備は気になるがそれ以上に攻撃で機能している
先日行われたプレミアリーグ第9節ブライトン戦に勝利したマンチェスター・シティ。シーガルズの組織されたプレスに苦戦する時間はあったが、前線のジャック・グリーリッシュ、フィル・フォーデン、ガブリエウ・ジェズス、ベルナルド・シウバの4人で完結させる高速カウンターからゴールを奪いリードを広げていた。
このように格下相手にも確実に白星を挙げて勝ち点3を手にしたマンCだが、ジョアン・カンセロが絶好調だ。昨季は「カンセロ・ロール」が注目され一躍時の人となるも、右サイドではカイル・ウォーカーの守備力に、左サイドではオレクサンドル・ジンチェンコの安定感に負け、終盤になるにつれて出場機会を減らしていた。
しかし、今季はそのジンチェンコが怪我で離脱することになると、序盤の山場であったチェルシー戦、リヴァプール戦に先発する。対レッズでは守備力の低さを露呈することになったが、それ以上の攻撃センスを見せつけ今季は左SBとして不動の地位を築いている。
逆に立場を追われることになったジンチェンコだが、今季の出場時間は56分と少ない。ベンチ入りはしており、コンディション面では整っているようだが、やはり指揮官はカンセロの攻撃センスに魅力を感じているのか。カンセロは昨季まであった不用意なロストも減っており、出場するにつれて安定感を増している。攻守における安定感が武器だったジンチェンコからすればカンセロがミスのない選手になれば死活問題となる。
今後はカンセロとジンチェンコで熾烈なポジション争いが行われることが予想される左SB。カンセロが左に行くことで右が手薄になってしまうが、カンセロの攻撃力をベンチで温めておくのは勿体なく、ペップはどう使い分けるのだろうか。