森保ジャパンの10番を背負っていた中島 photo/Getty Images
迷った末に辿り着いた古巣
2017年8月、ほぼ無名に近かった日本人アタッカーはたった4試合でポルトガルのサッカーファンに才能を証明してみせた。
FC東京からポルティモネンセに加わったFW中島翔哉である。
当時の中島はリーグデビュー戦となったベンフィカ戦で1アシストを決めると、続くフェイレンセ戦で2得点、次のポルト戦でも1得点を挙げるなど、いきなり大活躍。瞬く間にポルティモネンセの主力となり、そのシーズンはリーグ戦10得点12アシストと見事な成績で終えた。
あれから4年半。中島のキャリアはカタールへの移籍など迷走したところもあったが、再び戻ってきたポルティモネンセで改めて才能を証明している。
サポーターを納得させるのにかかった試合数は、今回も同じ4試合だ。
怪我で出遅れたものの、10月24日のエストリル戦から中島はリーグ戦4試合で1得点2アシストと活躍。ポルトガル『zerozero』は「ポルトガルで生まれ変わったフットボーラーがいる」と中島の活躍を称賛。カップ戦の方でもアシストを決めるなど、再び中島はポルトガルで旋風を巻き起こそうとしている。
まだ2017-18シーズンのパフォーマンスには達していないと評価されているが、それでも同メディアは「過去に示したものからは離れているが、今のところバランスはかなりポジティブ。得点にアシスト、それから過去を彷彿とさせる瞬間がある」と称えている。
中島がポルティモネンセで本来のリズムを取り戻せば、日本代表からも声がかかるはず。日本では珍しい独特のアイディアを持つドリブラーで、攻撃にアイディアを加えられるアタッカーだ。
日本代表の10番を背負っていた男は、その番号にふさわしい活躍を続けられるのか。まだまだ森保ジャパンの中心へ返り咲くための時間は残っている。