パリが誇る天才司令塔ヴェッラッティ photo/Getty Images
怪我さえなければ評価はもっと上がる
才能だけなら世界トップクラスのはずなのだが、なかなか正しい評価を得られていないゲームメイカーがいる。
パリ・サンジェルマンMFマルコ・ヴェッラッティだ。
ヴェッラッティの能力は極めて高く、イタリアサッカー界が生んだ天才ゲームメイカーなのは間違いない。
しかし、怪我が多すぎる。これが評価の難しいポイントだ。今季も怪我で離脱するゲームがあり、ヴェッラッティはパリに加入した2012-13シーズンより、リーグ戦30試合以上に出場したシーズンが1回しかない。仏『L‘Equipe』によれば、パリにてヴェッラッティが怪我で欠場したゲームは104試合に達するというのだから驚きだ。
その負傷癖はイタリア代表の戦いにも悪影響を与えており、ヴェッラッティは11月の大事なワールドカップ欧州予選2試合も怪我で回避している。
結果はスイス代表と1-1でドロー、北アイルランド代表ともスコアレスドローとなり、イタリアはまさかのプレイオフへ回ることになってしまった。ヴェッラッティがいれば両試合に勝てたと断言は出来ないが、ゲームメイクの部分で違いが生まれていたのは間違いない。
今夏優勝したEURO2020でもヴェッラッティは怪我で最初の2試合を欠場するなど、どこかガラスの才能ぶりが目立つ。
年齢も29歳を迎え、もう若くはない。20代前半の頃よりシャビ・エルナンデスと比較されるなど、才能ならシャビやトニ・クロースといったMFにも劣っていないはず。
怪我さえ無ければと悔やまずにはいられないキャリアとなっており、フル稼働を望むのが難しいMFになってしまっている。