前線からチーム引っ張るアジョルク photo/Getty Images
197cmの巨人FWら大暴れ
リーグ・アンで圧倒的戦力を誇るパリ・サンジェルマンと得点差が僅かに2点。今フランスで密かな快進撃を見せているのが、ストラスブールだ。
ストラスブールといえば日本代表GK川島永嗣の所属するクラブで、2017-18シーズンより久々にリーグ・アン(1部)へ昇格してきた下位クラブだ。順位も2017-18シーズンが15位、そこから11位、10位、昨季も15位と平凡で、どちらかといえば残留を最優先にしてきたクラブだ。
ところが、そのクラブが今季は6位につけている。それも超攻撃的だ。
ここまでリーグ・アンは17試合を消化し、最多得点チームはパリ・サンジェルマンで36点。ストラスブールはそれに次ぐ34点を挙げている。
原動力となるのは、27歳のFWルドヴィク・アジョルクだ。ほとんどの時間を下位リーグで過ごしてきた苦労人で、リーグ・アンでのプレイはストラスブールに移籍した2018-19シーズンが初めてという選手だ。最大の武器は197cmのサイズにあり、今季はここまで9得点を記録している。
アジョルクは昨季も16得点挙げていたため、その勢いが今季も続いていることになる。
そのアジョルクに加え、心強いのがセネガル代表FWハビブ・ディアロ(8得点)、攻撃的MFアドリエン・トマソン(6得点)の2人。今はアジョルク、ディアロ、トマソンがチーム得点数TOP3となっているのだが、これは昨季と全く同じ並びだ。
また今夏にはフリーで34歳のベテランFWケビン・ガメイロを獲得。リーグ・アンでの経験も豊富なガメイロもここまで4得点を挙げており、ストラスブールの前線はなかなか層が厚い。
今季からは41歳の青年監督ジュリアン・ステファンを迎えているが、同指揮官はレンヌを2019-20シーズンに3位、へ押し上げた期待の青年監督でもある。ここまではストラスブールでの仕事も順調と言えるのではないか。
川島に全く出番がないのは残念だが、伏兵ストラスブールは注目する価値がある。パリに次ぐ攻撃軍団がストラスブールになるとは誰も予想していなかったはずで、勢いがどこまで続くのか楽しみだ。