ペップが称賛するほどの守備を見せている photo/Getty Images
彼を見ればFWが行う守備の重要性が分かる
今冬の移籍市場でリーベル・プレートからフリアン・アルバレスを獲得したマンチェスター・シティ。欧州のビッグクラブがこぞって興味を示していた逸材であり、来シーズンのトップチーム合流が楽しみだ。
そんなシティだが、以前もアルバレスのように直接南米から選手を獲得し、トップチームに加えている。現在は前線で自身の地位を確立しているFWガブリエウ・ジェズスだ。
2017年にブラジルのパルメイラスからやってきたジェズス。当時チームで絶対的なストライカーだったセルヒオ・アグエロの後継者として期待されていたが、現在はセンターフォワード以外にもウイングでもプレイ可能な選手として成長しており、アグエロとはまた違った武器でシティの勝利に貢献している。
まだ24歳と若くFWとしてはまだまだこれからの選手だといえるジェズスだが、指揮官であるジョゼップ・グアルディオラは英『Manchester Evening News』にてジェズスの献身的な守備を、他に類を見ない世界最高峰のレベルにあると称賛している。
実際に前線からの守備を重視するゲームでは右ウイングとしてリヤド・マフレズではなく、ジェズスが起用される場合が多い。シーズン序盤に行われたチェルシー戦やリヴァプール戦ではジェズスが先発でピッチに立っており、ハイプレスで相手のビルドアップをかく乱している。ここまでのプレッシング回数もベルナルド・シウバ(335回)、ロドリ(269回)に続くチーム3番目となる212回の数字を残しており、ペップが重宝する理由も分かる。
それでも、気になるのは攻撃での貢献度だ。ここまでチームで7番目となる1328分のプレイタイムを得ているが、2ゴール7アシストと自身でのゴールが少ない。ライバルであるマフレズは909分とジェズスよりプレイタイムが少ないが、7ゴール4アシストと素晴らしい数字を残している。ここの差は大きく、FWであればより目に見えるゴールという結果が欲しい。
今シーズンは守備を武器としたウインガーで新境地を開いているジェズス。7アシストは見事だが、マフレズのような単独での突破はまだ足りない部分があり、攻撃力の底上げが今後の課題となりそうだ(データは『FBREF』より)。