マンUでは調子に波があったポグバ photo/Getty Images
W杯ロシア大会でのパフォーマンスをどう引き出すか
今季限りでマンチェスター・ユナイテッドを退団することになったMFポール・ポグバ。マンUでの6年間は納得のいくものではなかったかもしれないが、ポグバのベストを引き出すにはどうすればいいのか。
これに興味深い考えを示していたのがマンUでポグバを指導した現ローマ指揮官ジョゼ・モウリーニョだ。
マンUでは常にポグバをどの位置で起用するのか、フランス代表の時と同じハイパフォーマンスをどう引き出すのかが議論されてきたが、モウリーニョは別のところに問題があると感じていたのだ。
英『Manchester Evening News』が以前のモウリーニョのコメントを振り返っているが、新天地へ向かうポグバに必要なのは集中力だ。
「彼のベストを引き出すのではなく、彼がベストを尽くすべきなのだと思う。そしてワールドカップのような大会は、彼のような選手がベストを尽くすうえでパーフェクトなものだ。なぜか? ワールドカップでは1カ月にわたって閉じた環境にいることになり、フットボールのことのみを考えられる。チームと一緒にトレーニングキャンプをし、外界から隔離される。サッカーだけに集中できると同時に、ビッグゲームがモチベーションになる」
「クラブのシーズンではビッグマッチもあれば、小さなゲームもあり、集中を欠くことがある。そしてまたビッグマッチだ。ワールドカップではグループステージがあり、そこからベスト16、準々決勝、準決勝、そして決勝と進んでいくためモチベーションが高まり、プレイヤーの集中力も高まる。彼にとっては完璧な環境だ。それにワールドカップでは国を代表する特別な責任感が生まれ、彼らはチームのためだけにプレイする。
フランス代表は2018年のワールドカップ・ロシア大会を制しており、ポグバはそれに大きく貢献している。隣に相棒のエンゴロ・カンテがいたからとの理由もあるだろうが、それ以上にモチベーションが高まっていたことが大きいのかもしれない。クラブの場合はチャンピオンズリーグがあるが、ワールドカップより長期にわたる戦いとなる。その中で集中力を欠いてしまう時期が出るところもあるか。
モウリーニョはポグバの才能を認めており、新天地でも集中力を高めれば成功を収められるはず。ポグバはマンUでもSNSの使い方が派手だと話題を呼んできたが、サッカーにのみ集中すればとんでもない結果を残せる選手なのだろう。