エヴァートンを指揮するランパード photo/Getty Images
2021-22シーズンは何とか残留したが……
2021-22シーズンに必死の思いで残留を手にし、一息ついたエヴァートン。最悪の事態は回避されたわけだが、新シーズンが安泰というわけではない。
チームを指揮するのは2024年まで契約を結ぶフランク・ランパードだが、英『Planet Football』は早くも新シーズンのプレミアリーグ指揮官解任予想レースでランパードの名前をNo.1に挙げている。
現在はチームの得点源でもあったFWリシャルリソンが移籍を望んでいるとも言われており、失えば攻撃力ダウンは避けられない。上手く補強を進めなければ、2021-22シーズンと同じ苦労が襲ってくるはずだ。
ここ数年のエヴァートンは補強で失敗も目立っており、中でも2020年夏に主役候補として迎えたMFハメス・ロドリゲスが早々に去ってしまったのは痛かった。招聘した指揮官カルロ・アンチェロッティも去り、2021-22シーズンから指揮したラファエル・ベニテスの下でチームは混乱。
冬にはMFデル・アリ、ドニー・ファン・デ・ベークらを緊急補強したものの、そこまで大きな戦力にはならなかった。一方で左サイドバックのリュカ・ディーニュがアストン・ヴィラへ向かうなど、どこか戦略性に欠ける補強が目につく。
あとはランパードの能力次第だろう。2021-22シーズンの終盤戦に結果を出してくるあたりは現役時代を思わせる勝負強さだったが、ミラクルばかりに頼ってもいられない。2021-22シーズンは途中からの就任ということもあって自身のカラーを植え付けるのに苦労したはずだが、今夏のうちにどこまでチームを整備できるのか。残留の歓喜から一息つき、次はもう一度上位を目指すための準備を進めなければ同じ展開となってしまうかもしれない。