リールで得点を量産するジョナサン・デイヴィッド photo/Getty images
昨季は15ゴールを挙げた
20-21シーズンにパリ・サンジェルマンとのデッドヒートを制し、リーグ・アンのタイトルを獲得したリール。しかし翌シーズンは調子を落とし10位でシーズンを終えている。
そんなリールだが、主力の放出が止まらない。リーグを制した後の夏の移籍市場ではミランにGKマイク・メニャンを、レスター・シティにMFブバカリ・スマレを、フィオレンティーナにFWジョナタン・イコネを引き抜かれている。さらに冬の移籍市場では守備の要であったDFヘイニウド・マンダーヴァもアトレティコ・マドリードに獲得されており、昨季はメンバーが大幅に変わり難しいシーズンであった。
英『BBC』ではジョゼ・フォンテとセンターバックでコンビを組んでいたDFスヴェン・ボトマンがニューカッスル行きに合意したと報じている。ミランも狙っていたオランダ代表DFで、リールは再び優勝メンバーを手放すことになる。
英『The Athletic』によると昨季15ゴール決めたFWジョナサン・デイヴィッドも移籍する可能性があるようだ。
ベルギーのヘントでプロとなり、2020年にリールにやってきたデイヴィッド。カナダ代表のFWで、主力としてワールドカップ・カタール大会行きを掴んだ。22歳と若く、注目のアタッカーである。
推進力のあるドリブルと狭いエリアでも失わないテクニックを生かしたドリブラーで、低い位置でボールを受けても攻撃を前進させることができる。前にスペースが生まれれば自慢のスピードでDFをかわし、ヘント時代から4季連続で二桁得点を継続している。守備意識が高く、プレス数566回はチームで2番目の好成績だった。
デイヴィッドの獲得報道が頻繁に出ていたのはアーセナルだが、ガブリエウ・ジェズスの獲得が濃厚であり、可能性は低いか。現時点で報道されているのはリヴァプールとマンチェスター・ユナイテッドの2クラブだ。リヴァプールではマネの代役、ユナイテッドではクリスティアーノ・ロナウドとポジションを争うストライカーとして興味を持たれている。
英『The Athletic』では今夏に移籍するのもいいが、ワールドカップ・カタール大会が終わった冬の移籍市場で移籍する選択肢もあると提案している。リヴァプールやユナイテッドへ行けば間違いなくステップアップだが、まとまったプレイタイムは得られないだろう。であれば、リールでシーズン前半戦はプレイし、W杯が終わった後半戦に移籍して別のクラブで戦うこともできる。
リーグ・アンで躍動する有望株のデイヴィッド。優秀なアタッカーであり、来季はどこでプレイするのだろうか(データは『FBREF』より)。