アーセナル入りが決まったオレクサンドル・ジンチェンコ photo/Getty images
シティで最も成り上がった男といっても過言ではない
アーセナルがマンチェスター・シティのオレクサンドル・ジンチェンコ獲得を発表した。英『The Athletic』によれば2026年までの4年契約で、ボーナス含め総額3200万ポンドの移籍金が支払われるようだ。
2016年にロシアのウファからシティに加入し、その後はオランダのPSVに向かったジンチェンコ。日本代表の板倉滉らと同じくレンタル組として獲得されたが、翌シーズンはトップチームに帯同してシーズンを戦った。攻撃的MFから左サイドバックへのコンバートが成功し大きくチーム内での序列を上げ、20-21シーズンはCL決勝に先発として出場している。アーセナルのミケル・アルテタとはシティ時代に共に戦っており、ガブリエウ・ジェズスに続いて今夏2人目となるシティからの獲得となる。
「(アーセナルが)子供の頃から大ファンで、少年時代からの夢が叶いました。ティエリ・アンリとセスク・ファブレガスがここでプレイしていたので、それを見て楽しんでいました。この素晴らしいクラブでプレイするのが待ちきれません」
アーセナルの公式サイトではジンチェンコのインタビューが掲載されている。どうやら少年時代からアーセナルのサポーターだったようで、アンリとセスクを見て育ったという。
プレイするポジションについては「監督が指示するならどのポジションでも」と答えており、具体的に明かしてはいないが、おそらく左サイドバックと中盤だろう。
左SBであればビルドアップでの貢献と高い位置からの攻撃参加で違いを生み出すことが可能で、キーラン・ティアニーとはまた違ったSB像をチームに提供することができる。外と中を両方使える器用さを持っており、賢い選手だ。中盤としてのジンチェンコはプレミアリーグではあまり見られていないが、ウクライナ代表ではインサイドハーフで起用されており、攻守両面で輝けるバランスタイプといった印象が強い。
シティではジョアン・カンセロがライバルということもあって昨季はリーグ戦で1042分しかプレイしていない。アーセナルでは出場機会の増加が期待されており、22-23シーズンは飛躍の年となるのだろうか。