「なぜ長谷部は6週間もプレイしなかったのだろうか」 トッテナ...の画像はこちら >>

ハリー・ケインを抑えた長谷部誠 photo/Getty images

素晴らしいパフォーマンスでチームを支えた

現在公式戦3連勝中のフランクフルトはCL第3節ホームでトッテナムと対戦した。

CLグループステージでの成績こそイマイチだが、スパーズはこのグループDで頭一つ抜けた存在だ。

とくに前線のタレントは素晴らしく、ハリー・ケインや昨季のプレミア得点王ソン・フンミンがいる。今季は彼らにリシャルリソンが加わっており、豪華な布陣が前線に並ぶ。

そんなスパーズ相手にフランクフルトは鎌田大地と長谷部誠が先発フル出場を果たした。2選手共に9月14日のマルセイユ戦からフル出場を継続しており、負けていない。

輝きを放ったのは最終ラインの長谷部だ。経験からくる落ち着きを生かして常にプレイは冷静。決して間違うことなく、ビルドアップや守備対応で正解を導きだす。

このスパーズ戦ではフランクフルトのビルドアップが整備されていた。スパーズが普段からハイプレスを仕掛けるチームではないということもあるが、後方から丁寧につなぎ、前線の鎌田やイェスパー・リンドストロム、ランダル・コロ・ムアニにボールを預ける。最終ラインでは長谷部がビルドアップのリーダーであり、サイドだけでなく勇気をもって中央からパスをつなぐなど工夫が見られた。

守備対応はほぼ完ぺきだった。データサイト『SofaScore』によると、デュエルは地上戦、空中戦合わせ5戦全勝と勝率100%の数字を残した。
クリア数3回も見事であり、最後の壁としてスパーズの攻撃陣に立ち向かっている。

「なんという素晴らしいパフォーマンスなのか。どこまでも冷静で常にトップに君臨する。彼がやったことは正しい、適切だった。リシャルリソンへのタックルはセンセーショナルで、ケインへの対応も印象的。なぜ長谷部は6週間もプレイしなかったのだろうか」

独『Frankfurter Rundschau』はこのように長谷部を絶賛している。常に正しい選択肢を見つけることができ、データがそれを証明している。チームの勝ち点獲得に貢献しており、開幕戦からこの長谷部を先発で起用すれば今のフランクフルトはより上の順位にいたかもしれない。

リーグ戦では第7節シュツットガルト戦で今季初先発を飾った長谷部。序盤戦は控えが多かったが、前述したリーグ戦やCLマルセイユ戦で輝きを放ち指揮官を納得させた。不安要素としては疲労であり、中2日でボーフム戦が控えている。10月はCLやカップ戦が予定されていて週2試合が基本ペースであり、38歳となった長谷部の体は持つのだろうか。

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