調子が上がらないインテル photo/Getty Images
ナポリやアタランタが優勝するシナリオもある?
セリエAが荒れている。ナポリ、アタランタが無敗で優勝争いをリードしていることもそうだが、ビッグクラブに元気がない。
昨季はミランがスクデットを獲得したが、今季開幕前はインテルとユヴェントスの方が戦力的には上との評価もあった。インテルはFWロメル・ルカクを復帰させ、他にもMFヘンリク・ムヒタリアン、DFフランチェスコ・アチェルビといった即戦力を補強。タレント力ではミランより豪華との意見も間違いではないだろう。
しかし、ここまで8試合で4勝4敗と苦いスタートだ。伊『Gazzetta dello Sport』も何かがおかしいと優勝候補の一角を不安視しているが、昨季のインテルは25勝9分4敗で勝ち点84を稼いで2位フィニッシュだった。今季はすでに昨季と黒星の数が並んでしまったことになるのだ。
守備は8試合で13失点と崩壊気味で、攻撃はルカクがいきなり離脱してしまった。ラウタロ・マルティネスへの負担は大きくなっており、思うように得点も増えない状態だ。首位ナポリとは8ポイント差離れてしまい、スタートは明らかに失敗だ。
ユヴェントスは冬にFWドゥシャン・ヴラホビッチを加え、今夏にはMFアンヘル・ディ・マリア、ポール・ポグバのワールドクラス2枚をフリーで補強。これで一気に戦力は整ったかに思われたが、ポグバは早々に負傷してしまった。インテルのルカクと同じく今夏の目玉補強とされる選手が早々に離脱してしまったのは痛い。
現在インテルは9位、ユヴェントスは7位となっており、早くも優勝争いから遅れてしまった。これ以上の取りこぼしは許されない。
一方で首位を走るナポリはFWクヴィチャ・クワラツヘリア、DFキム・ミンジェをはじめ、レンタルから完全移籍に切り替えたMFフランク・アンギサ、FWジャコモ・ラスパドーリ、ジョバンニ・シメオネらが大当たり。開幕前はそこまで注目されていなかったが、チャンピオンズリーグでも3連勝と手がつけられないスタートだ。
同メディアはナポリを移籍市場のスクデットと評価しており、ここまでは驚くほど夏の補強がヒットしている。昨季王者ミランは危険な存在だが、インテルとユヴェントスの調子が戻らない場合はナポリやアタランタにスクデットのチャンスが出てくるかもしれない。今季のセリエAは波乱の予感だ。