クロップのチームもオーバーホールの真っ最中 photo/Getty Images
互いにベースの構成が見えない
ついに開幕したイングリッシュ・プレミアリーグ。すでに数試合が行われ、優勝候補のマンチェスター・シティやアーセナルは順当に勝利を収めた。
開幕節最大のビッグカードといえるのが、チェルシー対リヴァプールの一戦だ。両者はおりしも、移籍市場でブライトンMFモイセス・カイセドを取り合うような格好となっている。どうやらカイセドは紆余曲折の末にチェルシー移籍に傾いているが、つまり両者は中盤に実力者を迎え入れ、新たなチーム構成へと刷新しなければならないフェーズにあるということだ。
特に中盤において、多くの選手を放出したチェルシーとリヴァプール。しかし補強ペースはゆっくりで、どのような構成がベースとなるのか見えていない点が興味深い。
どちらかといえば新戦力の補強に成功しているのはリヴァプールのほうで、早い段階でMFアレクシス・マックアリスター、MFドミニク・ショボスライを獲得した。しかしファビーニョ、ジョーダン・ヘンダーソンの放出によりアンカーの人材が乏しく、現時点ではステファン・バイチェティッチくらいしか候補がいない。英『Evening Standard』は、プレシーズンで見せた攻撃的な[4-2-3-1]は、チェルシー戦ではリスクの伴うセットアップだと指摘している。中盤を編成する候補としては他にカーティス・ジョーンズや、DFトレント・アレクサンダー・アーノルドをMFとして使う手も考えられる。また、プレシーズンではマックアリスターがアンカーを務める形も見られたので、これもあるかもしれない。
チェルシーはリヴァプール以上に着地点が見えない。MFエンソ・フェルナンデス、MFコナー・ギャラガーの先発は予想できるが、『Evening Standard』によればMFハキム・ツィエクやMFカラム・ハドソン・オドイはコブハムの練習場を離れて調整しており、チームに組み込まれる可能性は低い。
いずれにせよこの一戦で、両チームになにが足りないのかが具体的に見えてくることになりそうだ。