レアルを指揮するアンチェロッティ photo/Getty Images
試合前にはナーバスに
レアル・マドリードを指揮するカルロ・アンチェロッティは、サッカー界の歴史に名を刻む名将だ。今季もリーグを制し、チャンピオンズリーグでも決勝までチームを導いてきた。
ただ、これだけの戦績を残してきた百戦錬磨の名将アンチェロッティでも試合前は異常なほど緊張するのだという。常に落ち着いているように見えるが、内心は相手に得点を奪われたらどうするかなど、ネガティブなことが頭に浮かぶと語っている。
「重要なのは、私にはたっぷりの情熱がある一方で、執着はしていないということだ。自分の仕事に執着していないんだ。サッカーに関しても、執着したことは一度もない。選手としても監督としてもサッカーは本当に好きだが、狂ったようにはならない。落ち着いているつもりだ」
「だからこそ不思議なんだが、試合前はいつもとてもナーバスになるんだ。試合の2、3時間前は本当に気分が悪くなってくる。心臓がバクバクして悪い考えが浮かび始める。『相手が得点しそうだな、どうしよう?』と。そして、試合前日は寝ようとしても眠れない。ただ、審判が試合開始の笛を吹けば落ち着いてくる。
6月1日にはチャンピオンズリーグ決勝が控えており、相手はドルトムントだ。現段階ではレアル優勝を予想する人の方が多いはずで、それもアンチェロッティにとっては大きなプレッシャーとなっているに違いない。今は心臓がバクバクのタイミングかもしれないが、それでも試合が始まると表情を変えずガムを噛む普段のアンチェロッティがそこにはいるのだろう。