サウサンプトンは指揮官マーティンの解任を決めた photo/Getty Images
2部時代から戦い方を変えるべきだった
今節トッテナムに0-5で大敗したサウサンプトンは、指揮官ラッセル・マーティンの解任を発表した。今季ここまでプレミアリーグ16試合を戦い、成績は1勝2分13敗。
問題はどこにあったのか。何よりの問題は、戦い方を変えなかったことだろう。
今季のサウサンプトンは昇格組であり、昨季はイングランド2部で4位入り。そこから昇格プレイオフを制してプレミア昇格を決めた。そこでのマーティンの哲学は評価されてきたが、2部とプレミアリーグでは対戦相手のレベルがかなり違う。2部で通用するスタイルがプレミアでも通用するとは限らない。
クラブのレジェンドであるマット・ル・ティシエ氏は、マーティン解任について「ラッセルの下での昨季は素晴らしい戦いだったが、自分たちのスタイルを上手く貫けたのは対戦相手のクオリティがあったからこそだ。プレミアリーグでは対戦相手のレベルが上がるため、プレイスタイルを少し調整する必要があると考えていたが、残念ながらそうしなかった。ラッセルの次の挑戦が上手くいくことを望む」とSNSでコメントしている。
今季のサウサンプトンは平均ポゼッション率が52.9%もあり、これはリーグで8番目に高い数字だ。マーティンが積極的なスタイルで戦おうとしていたのは理解できるが、自陣で不用意なボールロストから失点するケースも目立っている。
サウサンプトンには日本代表DF菅原由勢も加入しているが、このままでは1年で2部に降格となる恐れがある。ここからは現実的なスタイルに切り替える必要があり、格下らしい戦い方で粘り強く耐えるしかないだろう。