ボルシアMGで活躍するクラインディースト photo/Getty Images
国内リーグでバラエティ豊かなFWが躍動している
2026ワールドカップへドイツ代表に課題があるとすれば、やはりセンターフォワードだろう。これは近年のドイツが抱え続けてきた課題で、センターフォワードのピースが不足してきたのだ。
アーセナルのカイ・ハフェルツを最前線で起用するプランも効果的だが、ハフェルツとはタイプが異なるFWも欲しい。ドイツ開催となった昨夏のEURO2024を終え、2026ワールドカップまでの2年間にどこまでFWを育てられるかがテーマの1つと言える。
興味深い選手は複数出てきている。今季のブンデスリーガでは4位と躍進するマインツでエースを務めるFWジョナタン・ブルカルト(24)、現在8位につけるボルシアMGで活躍するFWティム・クラインディースト(29)の2人も魅力的だ。
2人はここまでリーグ戦で14ゴールずつを挙げており、センターフォワードとして十分な数字と言えるのではないか。2人よりも得点を挙げているのはフランクフルトからマンチェスター・シティへと移籍したFWオマル・マルムシュ(15ゴール)、レヴァークーゼンFWパトリック・シック(16ゴール)、バイエルンFWハリー・ケイン(21ゴール)の3人のみだ。
さらにシュツットガルトの前線で8ゴールを挙げる23歳のFWニック・ウォルトマデも興味深い。ボルシアMGのクラインディーストは194cm、シュツットガルトのウォルトマデは198cmと超大型FWである点も魅力で、両者とも前線で体を張ることができる。
クラインディーストはドイツ2部でのプレイも長い苦労人だが、昨季はハイデンハイムの一員としてブンデスリーガで12ゴール、今季はすでにそれを超える14ゴールを記録し、昨年には遅咲きながらドイツ代表デビューを果たしている。長身FWのオプションとして2026ワールドカップのメンバーにも入ってくるのではないか。
昨夏にホッフェンハイムからドルトムントへ移籍した22歳のFWマクシミリアン・バイアーに元気がないのは気がかりだが、移籍1年目ということを考えると仕方のないところもある。バイアーも昨季はブンデスリーガで16ゴールを挙げるなど結果を出している。
いずれもワールドクラスのストライカーと言えるかは分からないが、国内リーグでバラエティ豊かなセンターフォワードが育っているのは心強い。2026ワールドカップへ選択肢は確実に増えてきている。