ノッティンガム・フォレストのミレンコヴィッチ photo/Getty Images
古巣を応援するのか、自国の後輩を応援するのか
3月の代表ウィークが終了し、プレミアリーグの終盤戦が幕を開ける。CL出場権獲得を目指す3位のノッティンガム・フォレストはホームにマンチェスター・ユナイテッドを迎える。
その前半戦でフォレストに貴重な先制点をもたらしたのが、セルビア代表のDFニコラ・ミレンコヴィッチだ。195cmの長身CBで、2024年にセリエAのフィオレンティーナから加入している。
過去にはセルビア代表でプレイし、ユナイテッドにも所属したネマニャ・ヴィディッチ氏は『BBC』でこのユナイテッド対フォレストの一戦を前に、セルビア代表の後輩であるミレンコヴィッチの今季のパフォーマンスに言及した。
「私はDFとしてより高いハードルを設定したのかもしれない。しかし、このハードルは(後輩たちによって)破られるべきだ」
「ミレンコヴィッチはセルビアサッカー界の偉大な選手だ。選手としていかに振舞うか、努力して成功し、キャリアを維持すべきかの素晴らしい模範といえる」
「彼は守備が得意だ。イタリアでプレイしていたおかげで戦術面でも大きく成長した」
「(私と)比較するのは公平ではない。彼には彼自身の能力があり、素晴らしいキャリアがある。彼は27歳で、DFとしてはまだ若い」
ヴィディッチ氏はミレンコヴィッチを称賛するコメントを残した。今のセルビア代表では彼がディフェンスリーダーであり、3月のネーションズリーグではオーストリア相手にクリーンシートを達成し、勝利に貢献している。
一方で、ミレンコヴィッチも先輩であるヴィディッチ氏への思いの丈を語っている。
「彼はセルビアのDFの基準を定めた選手だ。我々の中での史上最高の選手であり、私は彼の試合のビデオを見て育った」
「彼のピッチ上でのリーダーシップとプレイの仕方が素晴らしかった。他の選手のために犠牲を払う覚悟があり、失点しないよう全力を尽くしていた。私が彼から学んだのはそういったところだ」
「また、彼は試合展開の読みも非常に優れていた。彼は非常に知的で、ピッチ上では本当にアグレッシブだった」
ヴィディッチ氏はユナイテッドでプレミアリーグを5回、FAカップを3回、CLを1回、クラブW杯を1回制しており、PLでは2度年間の最優秀選手に選ばれている。ミレンコヴィッチが彼のタイトル獲得数にこれから追いつくのは難しいのかもしれないが、今季はチームの躍進もあって高い評価を得ている。ステップアップの可能性もあり、これからどこまでヴィディッチ氏に近づくことができるのだろうか。