デ・ブライネは今のプレミアでも数少ないミドルシューターだ photo/Getty Images
現在はエリア外から狙う選手が減少している
戦術の進化の影響が大きいのか、最近はミドルシュートを狙う選手が減少傾向にある。イングランド・プレミアリーグでも直近10年間で10%もミドルシュートの割合が減っており、今はいかに効率よく相手ペナルティエリアを崩すかがテーマになっている。
現在のプレミア戦士で数少ないミドルシューターの1人にマンチェスター・シティMFケビン・デ・ブライネが挙げられるが、デ・ブライネは今季限りでマンCを離れるとされている。また1人ミドルシューターが減ることになり、今後デ・ブライネ級のキッカーはなかなか出てこないか。
英『GIVE ME SPORT』がプレミアにて『最もペナルティエリア外からシュートを決めた選手TOP10』を振り返っているが、デ・ブライネも名を連ねている。
10位:ハリー・ケイン(25ゴール)
9位:マット・ル・ティシエ(28ゴール)
7位:ティエリ・アンリ&ウェイン・ルーニー(29ゴール)
6位:デ・ブライネ(30ゴール)
3位:アラン・シアラー、ジミー・フロイド・ハッセルバインク、スティーブン・ジェラード(33ゴール)
2位:デイビッド・ベッカム(34ゴール)
1位:フランク・ランパード(41ゴール)
最も多くエリア外からゴールを決めているのは、プレミアを代表するシューターの1人であるランパードだ。強烈ミドルが代名詞とも言えるジェラードが3位に入っているのも納得だ。
合計本数も注目点ではあるが、もう1つ興味深いのがゴールの割合だ。例えばランパードはプレミア通算177ゴール決めているため、エリア外からのゴール割合は23.1%となる。
この割合で印象的なのがベッカムとデ・ブライネで、ベッカムは62ゴール中34ゴールがエリア外からとなっている(54.8%)。デ・ブライネはそれに次いで多い42.2%となっていて、両者とも積極的にペナルティエリアへ顔を出すタイプのMFというよりは、エリア外からシュートや長短のパスでチャンスメイクするタイプの選手だ。
ミドルシュートを打つ選手やフリーキックの名手と呼べる選手が減少していることを考えると、今後しばらくデ・ブライネの数字に近づく者は出てこないかもしれない。デ・ブライネがミドルシュートの態勢に入った際にはワクワク感があったが、そうした選手はどんどん少なくなっているか。