左手指欠損のハンデを抱えた県岐商・横山温大 胸を張って「ここ...の画像はこちら >>

県岐商・横山は勇気を与えるプレイでこの夏のヒーローとなった photo/Getty Images

全力出し切り悔いなし

16年ぶりのベスト4に進出し、準決勝で日大三に敗れた県岐商。生まれつき左手指が欠損するハンデを持つ横山温大が、この試合でも同点となる犠飛を放つなど活躍を見せ、甲子園のスタンドを沸かせた。



その横山のバットコントロールや打撃センスは突出していた。この準決勝の前まで4試合全ての試合でヒットを記録。しかも県大会では打率.526と大当たりだった。また守備では右手にグローブを装着し、ボールを捕球した後には素早く外して右手でスローイングするというプレイスタイルながらも、好送球や好フィールディングで何度もチームを救う場面があった。

敗戦後、横山は「ここまで来て悔いはない。胸を張って家に帰りたいなと思います」と述べ、涙はなかった。球場から大きな声援を受けたことで「ここまでやってきてよかったなと改めて思った。ここに立ててよかった」とも語った。

また左手指に障害を抱えながらもプレイし、注目されたことについては「テレビとかで知ってもらえるのはうれしい。周りの人たちに勇気を与えられるよう、そういう思いでプレイしていた。ハンデがあってもここまでやれるんだぞっていうのをしっかり示せたと思う」と自身のプレイに誇りを示した。

今後については、大学に進学して野球を続ける予定とも明かした横山。
「どこまで行けるか分からないですけど、行けるならプロまで頑張りたい」とその先の目標も口にした。

これで高校での野球生活は終えることとなったが、次のステージでも活躍する彼の姿に期待だ。

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