昨季モナコで結果を出したビエレス Photo/Getty Images
放出は間違いだったか
アーセナルは今夏、9番タイプのストライカーを探し求め、スポルティングCPからスウェーデン代表FWヴィクトル・ギェケレシュを迎え入れた。ギェケレシュは開幕戦でスタメン出場を果たしたが、シュート0本に終わった。
たった1試合を終えただけだが、早くもギェケレシュに疑問符をつける識者は少なくない。元マンチェスター・ユナイテッドのロイ・キーン氏は「シャープさに欠けていた」とパフォーマンスを批判した。
同選手がフィットするかどうかはまだわからないが、もしそうでなかった場合、昨夏にたったの400万ポンドで下部組織出身のストライカーを手放したことを後悔するかもしれない。現在モナコでプレイするミカ・ビエレスのことだ。
ビエレスはアーセナルではほとんど出場機会を得られなかったが、24-25シーズン前半にはシュトゥルム・グラーツで公式戦25試合14ゴール、さらにシーズン後半にモナコへ移籍すると、19試合13ゴールを記録した。昨季は合計44試合で27ゴールを記録したことになる。
もちろんプレミアとのリーグレベルの違いはあるが、それはギェケレシュにも当てはまることだ。『CIES Football Observatory』によると、現在ビエレスの価値は6200万ポンドから6400万ポンドにまで上昇しているという。これはギェケレシュ獲得に費やした5500万ポンドを上回る額だ。成果ボーナスを含めても、ほぼ同額となる。もちろんメディアが算出した市場価値通りに取引が進むわけではないが、400万ポンドはさすがに安売りしすぎたとは言えそうだ。
相手CBを引きつけ、スペースを作り出す動きは停滞しがちなアーセナルの攻撃にとっても有用で、少なくとも良いオプションになったと思われる。