「労働力不足で賃金が上がれば労働力不足が解消する」にならない理由

「労働力不足で賃金が上がれば労働力不足が解消する」にならない理由

労働力不足で賃金が上がると、働く人がむしろ減ってしまい、さらに労働力が不足しかねない、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は指摘します。



■労働力が不足すると賃金が上がる



「価格は需要と供給が一致したところに決まる」というのが経済学の大原則です。労働力の価格である賃金も同様です。これに従えば、景気が回復して企業が生産を増やすために労働者を募集したり(需要の増加)、高齢者が引退したり(供給の減少)すると、労働力が不足するので賃金が上がるはずです。



実際、最近の労働力不足で賃金が上がり始めています。正社員の給料はそれほどでもありませんが、非正規労働者の時給は労働力需給を素直に反映して上昇しています。



賃金が上がると、「そんなに高い時給なら雇わない」という企業が増えたり、「そんなに高い賃金なら、無理をしてでも長時間働こう」という労働者が増えたりするので、労働力不足は解消に向かう、と考えるのが自然ですね。



しかし、世の中には不思議なこともあるのです。



■収入の目標が決まっている人がいる



年収の壁という言葉があります。専業主婦がパート等で働いて一定以上の収入を得ると、専業主婦とは見なされなくなって金や社会保険料などを徴収されるようになる、といった制度のため、収入が一定以上にならないように働く時間を調整する主婦が多い、ということを表す言葉です。



生活費や学費を自分でアルバイトで稼いでいる学生も、同様です。アルバイトの時給が上がると、必要な金額を稼ぐために必要な労働時間が減るので、働く時間が減るかも知れません。「少しでも働く時間を減らして勉強しなければ」と考えている学生ならば、当然のことですね(笑)。


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